□◆□…優嵐歳時記(554)…□◆□

   風の音ばかり聞こえて秋彼岸  優嵐

9月20日が彼岸の入りでした。秋分の日を中日とする前後
七日間を秋の彼岸といいます。俳句では、単に「彼岸」と
いえば春の彼岸をさし、秋の彼岸は「秋彼岸」「後の彼岸」
といいます。

「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、彼岸が過ぎ
ますと、ぐっと秋が進む印象があります。特に朝晩の印象が
変わってきます。秋の風のさわやかな響きのことをさす
「爽籟(そうらい)」という季語があります。「籟」とは
笛のことで、響きや声という意味もあります。