□◆□…優嵐歳時記(561)…□◆□

   鳴き交わし釣瓶落しを烏行く  優嵐

秋の日は釣瓶を井戸の中に落とすように急速に落ちると
いうことから「秋の日は釣瓶落し」といわれてきました。
そこから「釣瓶落し」だけを取り出して、秋の入日の
季語として用いたものです。

家のすぐ裏の山にカラスの集団ねぐらがあり、繁殖期が
過ぎると、カラスたちはそこでコロニーを作って暮らして
いるようです。夕暮れ時になると、それぞれの場所に
散っていたカラスがあちこちから集まってきて、周囲の
屋根といわず電線といわず、一時的にカラスの群れで
真っ黒になります。そこからおもむろに山に引き上げて
いくのです。