□◆□…優嵐歳時記(37)…□◆□

    内示出て悲喜こもごもの彼岸かな 優嵐

春分の日、秋分の日を中日として、その前後三日間ずつを「彼岸」と
言います。彼岸は梵語の波羅(para)の漢訳で、生死流転に迷うこの
世界(此岸)に対して、煩悩の流れを越えて到達した悟りの世界を指
しています。俳句では、春の彼岸は単に「彼岸」と呼び、秋の彼岸は
「秋彼岸」「後の彼岸」と言います。

今日、私の職場では4月1日づけの人事異動の内示がありました。私
も3年いた現在の部署を移動することになりました。私の職場は引越
しを伴うようなおおごとの人事異動はありません。それでも、人々の
思惑が交錯し、喜ぶ人、怒る人、嘆く人とさまざまです。宮仕えをす
る以上誰もが避けて通れないことなのですが。