□◆□…優嵐歳時記(662)…□◆□

   葉ぼたんの渦くるくると空に向き  優嵐

花の乏しいこの季節、多くのお宅の庭に葉ぼたんが植えら
れています。アブラナ科のキャベツの変種で、キャベツの
ように結球せず、葉が牡丹の花のように見えることから
こう呼ばれています。原産地の西ヨーロッパからオランダ
を経由して江戸時代の後期に日本にもたらされました。

明治時代の中ごろから観賞用として本格的な品種改良が
始まり、江戸ハボタンといわれる東京丸葉系、葉が細かい
縮緬状の名古屋ちりめん系、その中間の大阪丸葉系、
切れ葉となるさんご系と特徴のある品種が育成されました。
門松にも使われ、お正月の生け花としても喜ばれます。
春になると茎が塔のように高くなって、そのあと花が
咲きます。