□◆□…優嵐歳時記(671)…□◆□

   鉄塔に椋鳥群れし寒茜  優嵐

寒い日が続きます。夕方、散歩をしていると、送電線の鉄塔に
ムクドリの群れが止まっているのを見ました。ねぐらに戻る前
のひとときをこうして過ごしているのでしょう。「椋鳥」その
ものは秋の季語です。漂鳥で、一年中見られますが、積雪の
多いところでは、冬は暖かいところに移ります。

秋冬は群れで生活し、今日みかけた群れも200羽はいたと
思われます。群れ全体がひとつの意志を持ってでもいるかの
ように一斉に向きを変えるさまは見事です。黒っぽい身体に
オレンジ色の嘴と白っぽい顔が目立ちます。

「寒茜」は寒中の夕焼けをさします。最も寒いときですが、
しだいに夕暮れの時間が遅くなり、その赤さに近づく春を
思う、そんな夕焼けです。これで野鳥は26種になりました。