□◆□…優嵐歳時記(673)…□◆□

   ゆるやかに凍雲映す流れかな  優嵐

「凍雲」とは、寒さが厳しい中、空にじっと凍えたように
浮かんでいる雲のことです。いかにも語感が寒々とした
印象です。夕方、散歩にでると、夕陽を受けてほんのりと
茜色に染まった雲が浮かんでいました。

日が長くなり、夕陽が沈む位置も少しずつ移動している
のがわかります。こうしてみると、自然は少しずつ
ですが、前日とは変わっており、完全に同じ日というのは
ありません。昔の人は日脚の伸び方を「米粒ほど」と
形容しましたが、まさにそのとおりだと思います。