□◆□…優嵐歳時記(726)…□◆□

   春潮へ川蛇行して流れけり  優嵐

午前中は雨が残っていましたが、昼ごろにはお天気が
回復し、午後、今日も増位山の展望台へ行ってきました。
随願寺の歴史は古く、聖徳太子の時代にさかのぼります。
播磨六山のひとつとして貴族や武士の尊崇を集めました。

東の峰は「有明の峰」と呼ばれ、ここから市川と姫路平野
さらには播磨灘が一望できます。勅使としてここを訪れた
在原業平は次のような歌を詠んでいます。

 播磨路や糸の細道わけゆけば砥堀に見ゆる有明の月
                  
また、その後、西行もここを訪れ次の歌を詠みました。

 天照らす神さえここに有明の月もさやけき秋の夜の空

これらの歌碑が展望台には立っています。しかし、あまり
にも達筆な筆文字であるため容易に読むことができません。
姫路を中心とした播磨一帯は温暖な気候に恵まれ、古く
から経済・文化が発展していたことがこうした歴史を
見るとあらためてよくわかります。

060323