□◆□…優嵐歳時記(806)…□◆□

  瞑想す風よくとおる夏座敷  優嵐

今のように冷房が行き渡る前、風通しがよいことは、
日本の家屋にとって必須の条件でした。少しくらい
気温や湿気が高くても、風通しさえよければしのぐ
ことができます。

都会では家を開け放して風を通すわけにもいかず、
冷房が欠かせないものになり、それがさらに外気の
温度を上げるという悪循環に陥っています。

季語には「夏座敷」「冬座敷」はありますが、
「春座敷」や「秋座敷」はありません。確かに、
言葉から季感が漂ってこないものは、季語には
ならないのですね。