□◆□…優嵐歳時記(67)…□◆□

    たんぽぽの綿毛輝く朝になり   優嵐

タンポポはキク科タンポポ属の多年草の総称で、日本だけで二十数種類、
全世界では四百種類を越えるタンポポがあります。土手や堤に黄色い花
(まれに白もあります)を咲かせるタンポポは、スミレやレンゲとともに
春の野草の代表選手です。花の時期が終わると白い冠毛になり、風の力
を借りて、種を遠くに飛ばします。このとき、タンポポは種を飛ばし
やすくするために、茎を少し長く伸ばすのだそうです。

田んぼの畦を黄色く彩っていたタンポポも順々に綿毛に模様替えをして
います。一斉に綿毛になるのではなく、同じ株から出た花にも遅速があり、
タンポポなりの戦略があるようです。別称は「鼓草」といい、花の形が
鼓に似ているからだといわれています。タンポポという名称は日本語らしく
ない名前ですが、鼓を打つ「タンタンポポ」という音色から生まれたの
だということです。