□◆□…優嵐歳時記(1065)…□◆□

  春の空麒麟のごとき雲走る  優嵐

雲といえばまず印象的なのは、真夏の入道雲です。それ
から秋の澄んだ空に出る筋雲。子どものころは、よく空
を見て雲の形からいろいろ想像したものでした。入道雲
は、特に空高く輝き、そこに別の国があるように思え
ました。

雲はさまざまな形をとり、それがどんどん変わっていく
のが面白く、飽きずに眺めていました。さっきドーナツだ
と思っていたものが、天狗になり、白鳥になり…。
雲は細かな水滴の集まり、と理科で習っても、想像は
また別のものです。