□◆□…優嵐歳時記(1116)…□◆□

  谷埋めて青羊歯なびく昼の陽に  優嵐

シダは山のやや日影になった谷筋などに生えています。
冬枯れのものと常緑のものがありますが、いずれも春に
なるとゼンマイのように先を巻き込んだ葉をもたげ始め
ます。森でこれを見ると、植物というよりも、今にも
するすると動きそうな、動物的なものを感じます。

葉は規則正しく伸び、まるでアンテナが林立している
ようにも見えます。青羊歯の色は若々しい緑で、暗い谷
に陽が差し込むとき、いっそう明るくいきいきと映えます。

070529