優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:アクアドームくまもと

春の日
サンクスツアー熊本公演の2日目のふたつの公演をご一緒させていただいたのは、真央のファンブログを書いておられる神戸の方でした。ファンの間では有名な方で、この会場でもあちこちで手を振られたり、声をかけられたりされていました。IMG_1327
持ってこられているバッグがまさに真央。会場を出たところで写真を撮らせていただきました。顔写真の方は一目瞭然です。もう一面はソチのフリー、ラフマニノフピアノ協奏曲第二番の衣装からとられたものです。IMG_1328
ラフマニノフやチェロ・スイートは以前から素晴らしいと思っていました。私が今回の公演であらためて印象に残ったのは「蝶々夫人」でした。これは競技とは全く違う衣装。真っ白な振袖で、赤い帯、まさに着物そのものです。

滑る激しい動きにつれて振袖や裾が彼女の身体にまとわりつきます。そのまとわりつき具合が「蝶々夫人」のドラマを表現します。ヒロインの苦悩や悲劇性が伝ってくるのです。


春の夢
サンクスツアーはノンストップの90分なので、始まれば夢中で見ているうちにすぐに終わりが来てしまいます。今回は、ショーが始まる前にスクリーンで「魔法のエキシビション」が上映されました。

ディズニー映画「メリー・ポピンズ・リターンズ」の公開にあわせ、浅田真央が特別なエキシビションを滑る映像が作られました。全国の主要な映画館で上映されたものを、サンクスツアーでも上映したのです。

映画の中でメリー・ポピンズが着ている服をモチーフにした衣装で滑っています。コートやロングスカートなど、遠心力の影響が大きそうな衣装ですが、それだけにとても優雅です。彼女の腰周りの筋肉がしっかりしているのが、ロングスカートゆえにいっそうよくわかります。
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春の旅
ショーのMCはほとんどありませんでした。最初に真央さんが、ノンストップで行きましょう的なことを言って始まりました。甲高い早口で、彼女はアドリブ的なトークは得意ではないのでしょう。

今井遥さんは、もうすっかりなじんで見えました。スピードは凄いのに、静謐なスケーティングです。シングルで任されているプログラムもありました。彼女をサンクスツアーに誘ったことも真央さんの慧眼ではないか、と感じました。

舞さんの後に入るのに、全く無名のスケーターでは荷が重かったでしょう。昨年のツアーを見る限り、ツアーの主役は真央さんですが、それに次ぐ役割を果たしていたのは無良さんと舞さんでしたから。

かといって、有名であれば誰でもいいというものでもありません。しっかりと脇を固められ、なおかつツアーの雰囲気を壊さない人、今井遥さん以上の適役はちょっと思いつかないです。
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春の宵
サンクスツアーは他のアイスショーとは全く違う点がいくつかあります。その中でも最大のものは、始まったら最後までノンストップということです。

他のほとんどのアイスショーは、いわゆるオリンピックのエキシビション形式です。それぞれのスケーターが出てきて持ちプログラムを滑り、終わると観客の拍手を浴びて下がることが繰り返されます。

ところが、サンクスツアーはプログラムが全く切れ目無く続き、90分間常に誰かが滑っている状態です。さらにその半分に真央自身が登場し、ソロや群舞で滑ります。

演技で4分滑るのは1500mを全力疾走するに等しい体力が必要といわれます。インターバルをはさみながらとはいえ、40分以上を滑るのがどれほど大変なことか。

こういうことをやろうと計画し、演出まで自分で手がけ、最前列でも7,500円で観られるという破格の値段で提供することを可能にした浅田真央には驚くばかりです。この値段では、彼女の労力に見合う報酬はまず出ないだろう、と思います。

彼女は既存のアイスショーに出演し、ひとつかふたつのプログラムを滑るだけで十分な報酬を手にできる人です。それにもかかわらず、あえてこういうことをやる。浅田真央が「浅田真央」なのはこの辺りにあるのでしょう。
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春早し
浅田真央サンクスツアーは今年全国21ヶ所で開催が予定されています。最近、大阪での開催も検討されているとのニュースがありましたから、さらに増える可能性もあります。

熊本は宮城に次いで今年二ヵ所目でした。去年との一番の変化は姉の舞さんがツアーを抜け、代わって今井遥さんがメンバーに加わったことでしょう。そのことでプログラムがどのように変わったかがひとつの見所でした。

去年、埼玉で初めて見たとき、舞さんの存在感の大きさに改めて驚きました。あの華やかさはショーを盛上げるのに重要です。世界レベルの活躍歴があるスケーターでも、なかなか持っているものではありません。

舞さんのMCも貴重でした。開演までの注意事項を去年は舞さんの声でおこなっていました。今年はそれを無良崇人さんと林渚さんが担当していました。
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日永
アクアドームくまもとは、立派な会場でした。収容人員3,700人だとか。埼玉アイスアリーナの3倍以上のキャパシティです。SS席とS席は1階、A席とB席は2階と入場場所が異なっています。並んで待っているとID確認のアナウンスがあり、係員が観客の隣でそれぞれのチケットと身分証明書をチェックしていきました。IMG_1304 (1)
開演は17:00で、開場はその1時間前。席は3階で後ろから3番目でした。3階席があるということ自体、会場がかなり大きいことを示しています。会場が大きいことのメリットは寒さがそれほど厳しくないことです。埼玉は冷蔵庫の中のようでしたが、ここはそれほどでもなく、広島のひろしんビッグウェーブと同じくらいでした。IMG_1305


春風
Twitterにアクアドームくまもとまでの臨時バスが出るとの情報が出ていました。乗車場所は北九州予備校の前です。こんなことも簡単にわかるので、便利な世の中です。熊本駅前は工事中で、動線が複雑になっています。

北九州予備校前にはバス停があり、そこにサンクスツアーの看板が立っていました。淡いピンクとパープルを基調としたいつもどおりの真央カラーです。

すでに大勢のお客さんが待っており、係員も何人かいて整理にあたっていました。そこへ普通のバスがやってきました。このバスも会場まで行くとのことで、それに乗ることにしました。
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