優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:アサギマダラ

秋の山
増位山随願寺の梅林まで降りてきたら、上の方は梅の多くが枯れ雑草が生い茂っていました。周囲に害獣よけのネットが張り巡らされ、鹿や猪の被害がここでも大きいのでしょう。

境内の中を通って駐車場へ向かっていたら、蝶が飛び交っているのが目につきました。もしやと思い立って見上げていると、やはりアサギマダラでした。ひらひらと2,3度はばたいてはすーっと滑空します。人を恐れる風はなく、頭上まで何度も飛んできました。

下から見上げると翅の特に上半分が名前の由来になった浅葱色(ごく薄い藍色)をしているのがよくわかりました。しかも三頭もいます。アサギマダラは日本列島の太平洋岸と台湾周辺域で長距離の渡りをする蝶で、増位山はそのルートにあたるのかもしれません。
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藤袴
フジバカマは秋の七草のひとつです。本州の関東以西、四国、九州に自生しています。河原の湿った草地に生える多年草ですが、近年は川岸の護岸工事で自生種が激減して絶滅が危惧されています。

フジバカマの仲間にはアサギマダラのオスが好んで訪れることが知られるようになりました。アサギマダラは日本列島と台湾や南西諸島の間の渡りを行います。何度か見たことがありますが、ふわふわと漂うように飛び、とてもそんな長距離を飛ぶようには見えません。

アサギマダラ渡りのルート調査とフジバカマ絶滅への危惧から、近年フジバカマの仲間を積極的に植栽する動きが見られるようです。旅する蝶が好んでやってくるなんてロマンがありますよね。
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秋深し
先日、増位山の頂でアサギマダラを見ました。この蝶はふわふわと優雅に飛ぶ姿からは想像できないほど長距離の渡りをします。秋には日本本土から南西諸島や台湾まで飛び、初夏には少数ながら逆のコースを渡ってきます。大型の蝶で、一度見ると、独特の飛び方もあってすぐに見分けがつきます。
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秋風
台風25号が日本海に入り、明日は接近するようです。まだ静かで雨も降っていません。増位山に散歩に行き、アサギマダラに会いました。長距離の渡りをする蝶で、いまは日本列島の本土から南西諸島や台湾へ越冬のために渡っているところでしょう。

一日に200km移動した個体の記録があります。しかし、飛び方を見ていると頼りなげでふわふわとしており、とてもそんな素早い移動をするようには見えません。大型の蝶で人間を余り恐れません。和名の「浅葱」とはごく薄い藍色のことです。翅の白く見えるところは実は薄い水色で、これが名前の由来になっています。
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