優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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春空
最近、J.S.バッハの末息子であるJ.C.バッハをよく聴いています。J.S.バッハは二人の妻との間に11男9女の20人の子どもをもうけました。このうち成人したのは半数の10人で、有名なのは次男のC.P.E.バッハ(1714-1788)と11男のJ.C.バッハ(1735-1782)です。

J.C.はJ.ハイドンの3歳年下でほぼ同世代です。YouTubeのJ.C.のピアノ協奏曲のコメント欄に「彼の音楽はポップスだ(いい意味で)」と書かれていました。その音楽は華やかで軽快で明るい響きを持っています。モーツァルトはJ.C.を尊敬しその影響を受けています。

彼はロンドンに渡って大成功したため「ロンドンのバッハ」と言われます。この肖像画はトマス・ゲインズバラによって描かれています。
Johann_Christian_Bach_by_Thomas_Gainsborough

春キャベツ
昨日ご紹介した”Boccherini: Complete Cello Concertos”の動画に使用されている絵は、トマス・ゲインズバラ(1727-1788)が描いたAnne Ford(1737-1824)です。彼女は才能あるミュージシャンでしたが、18世紀当時公共の場で演奏することに苦労しました。

こういう話を聞くと、いま自分たちが享受しているさまざまなことが先人たちの苦労によって乗り越えられてきたのだと改めて思います。今なら世界ツアーをするような演奏家だったでしょう。数多くの録音も残していたはずです。

この肖像画は1760年に描かれているので、当時23歳、音楽の才能に加え美貌にも恵まれていました。彼女を追いかけまわす貴族の男にコンサートを妨害された話も伝わっています。
Portrait_of_Ann_Ford_(Gainsborough)

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