優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:ピアノ協奏曲

松過
ハイドンの「ピアノ協奏曲全集」として録音されているものを三種類見つけました。ひとつめがMassimo Palumboによるもので、これはかなり範囲を広くとっており、ディベルティメントなどもあわせてCD4枚4時間半近い録音です。

ハイドンの時代は楽譜の保存状態が悪く失われたものが数多くあります。一方、著作権という概念が薄く、人気に便乗して彼の作品と偽って発表された作品もありました。

彼のピアノ協奏曲として定番といえるのは、ホーボーケン番号XVIII1,2,3,4,5,6,8,10,11のようです。Melodie Zhaoのものも、Matthias Kirschnereitのものもこれらをすべて録音しCD2枚で「全集」としています。
IMG_6914


日脚伸ぶ
年が明けてからハイドンのピアノ協奏曲を中心に聴いています。試しにハイドンのピアノトリオや弦楽四重奏曲も聴いてみましたが、ピアノ協奏曲ほどには惹かれませんでした。これらは楽曲の規模や性質が異なっているのです。

ピアノ協奏曲という分野が好みにあうのかと考え、モーツァルトのピアノ協奏曲を聴いてみたら、「こんなに華やかで大げさでない方がいい」と感じました。モーツァルトの音楽も好きですが、ハイドンのピアノ協奏曲の素朴な暖かさが私にはより好ましい。

背景にはピアノという楽器の発展の歴史があります。ハイドンが活躍した時期はチェンバロがピアノへと発展していく時代に重なります。ハイドンのピアノ協奏曲は、その発展途上の楽器にあわせて作曲されているのです。
IMG_0817


年の暮
昨日はとても暖かでした。薄手のダウンジャケットを着て近所を散歩したら暑く感じるほどでした。こんなに暖かいと年末という気がしません。

Massimo Palumboというイタリアのピアニストが中心になった『ハイドンピアノ協奏曲全集』を聴き終わりました。ピアノソナタ全集はいろいろな人が録音していますが、協奏曲すべてを録音しているのは今のところこの人しか見つけられません。

ピアノソナタは独奏ですからピアニストひとりがその気になれば録音できます。協奏曲はオーケストラとの共演なので、簡単にはいかないのでしょう。しかし、これを全部聴いてさらにハイドンが好きになりました。
IMG_6855

このページのトップヘ