優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:ヤマザクラ

花びら
増位山梅林の周囲で最後に咲く大きなヤマザクラが落花の時期を迎えています。木の下は散った花びらで白くなっています。周囲の木々は若葉が芽生え始めており、晩春から初夏へと移り変わろうとしています。IMG_2200
桜が咲き始めてから、寒さがぶり返したりもしましたが、四月も後半になる今週に入ってからは急に気温があがり、夏物を用意しなければという気持ちになりました。IMG_2203
IMG_2205



増位山梅林にある山桜の巨樹は常に野鳥たちが出入りしています。あの満開の花の中へ鳥になって入ってみたら、どんな感じになるのだろうか、と想像してみます。IMG_2074
IMG_2068
IMG_2070



増位山梅林の中には目立つヤマザクラの巨樹が二本あります。そこには次々野鳥がやってきます。IMG_2024
先日、別のところでヤマザクラの花を撮影していたら、ヤマガラがやってきたことがありました。野鳥にはあまり人を恐れないものとそうでないものとがあります。IMG_2027
梅林の周囲には竹林もあり、枯れた竹の上に長く止まって周囲を眺めていた一羽がありました。IMG_2033




現在、大多数の場所でお花見の中心となるソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラから人間が作り出した園芸種です。エドヒガンの葉より先に花が咲く性質と、オオシマザクラの花が大きな性質を受け継いで、非常に華やかです。IMG_1838
もともと日本の山野にあった桜は9種が確認されており、これらをかけあわせてさまざまな桜の園芸種が生み出されています。園芸種の花が美しいのは人間の欲求に沿ったものですから、当然といえば当然です。IMG_1842
しかし、自然の中に咲いている野生のヤマザクラも美しい花をつけます。ヤマザクラは山の中に咲いていて、大木になるため、花を身近で見ることはあまりありません。人が見ることを想定していないはずなのに、これほど美しい花をつけるのはなぜなんだろう、と思います。IMG_1841


山桜
増位山梅林の中にヤマザクラの巨樹があります。ヤマザクラは長寿の木で、樹高が30mを超える大木になることもあります。樹形は箒形でケヤキに似るといわれています。このヤマザクラはまさにその通りの形をしています。IMG_1924
樹齢がどれくらいなのか、数百年は下らないと思います。花ははるかに高いところで咲き、花吹雪の時期になると、雪のように花びらが周囲に舞います。その存在感の圧倒的なこと、梅林の主です。IMG_1926


山桜
周囲の山はヤマザクラの満開を迎えています。里のソメイヨシノも開花が進んでいます。桜といえば、現在はソメイヨシノのイメージですが、江戸期以前には園芸種のソメイヨシノは無く、桜はヤマザクラが一般的でした。IMG_1735
花の色が白く、花と同時に赤褐色の若葉が出ます。周囲の山を眺めてヤマザクラが咲きそろっていくさまを見るのが、桜のイメージだったと想像できます。これが日本の象徴としての桜でした。IMG_1867
本居宣長は「しきしまの大和心を人とはば朝日に匂ふ山桜花」と詠んでいます。身近で見るのではなく、遠くにある憧れとしての花です。IMG_1866




ヤマザクラは高木になるので、幼木時代を除けば、花そのものを目の前で見る機会は意外に少ないものです。IMG_1688
増位山ドライブウェイの途中で、道が増位川の谷を渡るところがあります。そこに生えているヤマザクラは地上高はかなり高いのですが、道がその途中を横切る形になり、花をすぐ目の前で見ることができます。IMG_1698
そこに車を停めて花を撮影していると、すぐ目の前にヤマガラがやってきました。野鳥がこんなに近い場所に自分からやってくるというのは珍しいです。ツツピー、ツツピーとゆっくりしたテンポで囀ります。IMG_1683


山桜
市川は増位山の麓を南に向かって流れ、播磨灘に注ぎます。対岸の山はヤマザクラが多く、この時期になると華やかです。川べりを散歩したり、河川敷のグラウンドを使っている人もいながらにしてお花見が楽しめるでしょう。
IMG_1670
IMG_1671


山桜
桜は園芸品種を入れると膨大な種類があります。しかし、最もよく目につくのは山のヤマザクラと里のソメイヨシノです。ほぼ同時に咲き始めるものの、年によってどちらかが早くなったり遅くなったりします。今年はヤマザクラの方が早く咲いています。IMG_1652
周囲の山はヤマザクラが多く、今は毎日のように新しく咲き始めたヤマザクラを部屋の窓から望むことができます。毎年、桜の灯りが点っていくようだと思います。ヤマザクラの花はそばでみるとほぼ白色です。それが少し離れるとあの桜色を生み出します。IMG_1650



このところくもって肌寒いお天気が続いていました。今日は久しぶりに青空が広がり咲き始めた桜が日差しに映えて美しいです。車に乗ると暑く、窓を開けて走りました。いいお天気になれば、日中は家の中より戸外の方が暖かい季節になってきます。IMG_1625


このページのトップヘ