優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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遠霞
丸亀城本丸からは瀬戸大橋が望めます。瀬戸大橋は岡山県倉敷市と香川県坂出市の間にかかる10の橋の総称です。橋の大部分は香川県に属します。南備讃瀬戸大橋と北備讃瀬戸大橋が肉眼でわかりましたが、その先は霞んでいました。IMG_2388


晩春
天守は本丸の北隅に建っており、あとは広場になっています。ここからは周囲が見渡せ、東南に讃岐富士の別名を持つ飯野山(421.87m)が見えます。IMG_2390
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丸亀市と坂出市の境に位置し「富士」の別名どおりの美しい山です。瀬戸大橋を渡ってくると真っ先に見え、四国に来たことを実感させてくれます。城内にたつ高浜虚子の「稲むしろあり飯の山あり昔今」はこの山を詠んだものです。
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春空
二の丸搦め手から本丸に登ります。その前に天守のすぐ下で石垣の端に立ち、丸亀市街地を望める場所がありました。高所恐怖症の方にはお勧めできませんが、市街地と丸亀港方面が見渡せます。IMG_2387
ここで振り返って見ると、日本一小さな現存天守も石垣に支えられ、本丸で見るよりもすらっと高く見えます。天守は三層三階の木造で、高さ約15m、唐破風や千鳥破風で意匠を凝らしています。四国内で最も古く、1660年(万治3)に完成しました。
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春の陽
三の丸北側の石垣は丸亀城のなかでも最も高く、20m以上の城壁が続きます。隅角部は算木積みによって、より強固で高く積み上げられるようになり、「扇の勾配」と呼ばれる美しい曲線を描いています。
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見返り坂を過ぎると高浜虚子の「稲むしろあり飯の山あり昔今」の句碑があります。ここから二の丸に入ると二の丸井戸がぽつんとあります。丸亀城で最も高所にある井戸で深さは36間(約65m)で、今も水をたたえています。IMG_2384


八重桜
丸亀城へ向かう際、駐車場がいっぱいでした。外にあふれた車の合間になんとか隙間を見つけて駐車しました。天守へ行く道順を通りかかった中学生くらいの女の子にたずねたら、行き方を教えてくれた後、「すごい急坂があってそこを登って行きます」と言いました。
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観光案内所を出たら、目の前にその急坂がありました。大手門から山上に向かっており、「見返り坂」と呼ばれています。傾斜が急で時々立ち止まって振り返りたくなるため、いつしかそう呼ばれるようになったとか。周囲にソメイヨシノが植えられており、花の時期は見事でしょう。いまはヤエザクラが咲いていました。IMG_2381



観光は香川県の最も西部の観音寺市から始め、三豊市、善通寺市としだいに東へ進みました。帰路は瀬戸大橋を通るので、徐々にそこへ近づく計画です。
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丸亀城へ行きました。丸亀城は現存する十二天守のひとつです。市街地南部の亀山(66m)を利用して建てられた平山城です。現存天守として最も小規模ながら、石垣は素晴らしく、山麓から山頂まで四重に重ねられ、合わせると60mとなり、総高は日本一高い石垣です。

2018年10月8日、9日、城の南西部の石垣が豪雨と老朽化の影響で大規模に崩落し、現在復旧作業がおこなわれています。観光には影響はないようですが、修復には多額の資金と年月がかかるようです。IMG_2378
お城に登る坂の手前に丸亀城内観光案内所があり立ち寄りました。そこではグッズ販売とともに、うちわ製作の実演もされていました。丸亀は江戸時代から続く団扇の産地で、現在も国内シェア9割の年間1億本以上を生産しています。お土産品としてきれいな団扇が多数販売されていました。IMG_2379


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