優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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二上山から下りてきたものの、まだかなり早い時間帯だったので、近くの二上神社口駅には向かわず、大和高田バイパス周辺を当麻寺駅までそぞろ歩きました。振り返ると登ってきた二上山の姿が見えました。

旬のフルーツcafe もんちっち3」という看板が目に入り、そこでティータイムにしました。店内は広々としていて、大きな一枚板の木のテーブルが配置されています。このゆったり加減が店の魅力のひとつではないだろうか、と思いました。席も広く4人掛けに余裕をもって座れます。IMG_1152
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春の山
大津皇子の墓から下っていくと、麓近くに葛木倭文天羽雷命神社(かつらきしとりにいますあめのはいかづちのみことじんじゃ)があります。天羽雷命は各地に機織や裁縫の技術を伝えた倭文氏の祖神で、ここは日本各地にある倭文神社の根本の神社だそうです。拝殿には立派な龍の絵馬が飾られていました。IMG_1150 (1)
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春きざす
雄岳の山頂は木に囲まれて見晴らしはありません。少し下りたところに大津皇子の墓があります。大津皇子は天武天皇の皇子で、同じ天武天皇の皇子である草壁皇子との皇位継承にからむ問題で、謀反の疑いありとされ、自害しました。

文武に秀で同時代の皇子の中では血統的にも草壁に匹敵する存在でした。辞世の歌は「ももづたふ磐余(いわれ)の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」。同母姉の大来皇女がその死を悲しみ「うつそみの人なる我(われ)や明日よりは 二上山(ふたかみやま)を弟(いろせ)と我(あ)が見む」と詠みました。

謀反説などは、いまだに学者の間でも論争が分かれているところです。しかし、背後に天武天皇の皇后であり、草壁皇子の母でもあった後の持統天皇の意志があることは間違いないでしょう。IMG_1147


春陽
大阪の友人たちとの山行のとき、これまではカロリーメイト ゼリーウイダー inバーといった簡単に食べられる携行食を持参して食べていました。

この日は、最近見つけたベースパスタを試しました。ベースパスタは「忙しい現代人が簡単に栄養バランスのとれた食事を摂取するにはどうしたらいいか」というコンセプトから生まれました。単なる麺ではなく、一日の必要栄養素をバランスよく配合してパスタに練りこみ、パスタだけでそれを摂ることを可能にしています。

日常の食生活で忙しいとき、食事の支度が面倒なときに頼れるだろうと思いました。さらに、簡単に調理できて、栄養バランスがいいというのはアウトドアの食事にもいいのでは、と考えました。

茹で時間1分というのが、アウトドアにぴったりです。コンパクトストーブとチタン製のソロクッカーで茹で、水きりをして市販のパスタソースを加えればできあがり。しっかりした麺で市販のパスタソースなら半分でいいとのお勧めどおり、それで十分です。暖かいものというのは、やはりいい。
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春めく
坂道が途切れ、雌岳の山頂に出ました。二上山は火山で約2000万年前の大噴火で形作られたと考えられています。雄岳と雌岳の間に日が沈む様子に、古代から神聖な山として人々の崇敬を集めてきました。

古墳時代から飛鳥時代にかけ、二上山周辺は、海上交通の要衝の大阪湾・住吉津・難波津から、政治の中心の飛鳥地方への重要ルートとなり、二上山の南に、日本最初の官道竹内街道が作られました。

雌岳の山頂には大きな日時計のモニュメントが設置されており、まわりにはベンチもあります。ここで昼食にしました。IMG_1137


早春
岩屋峠へ戻り、九十九折れの坂道を雌岳に向かって登っていきました。登りながら南の展望が開けてくると大和葛城山、金剛山などが見えてきました。二上山は金剛山から連なる山並みの北の端です。IMG_1136


春の森
岩屋峠までは杉林の中を登って行きます。峠に着くと急に視界が開けました。南側へ少し下ったところに三体の如来坐像が彫られた岩屋と十三重の石塔があります。中将姫のお墓も十三重の石塔でした。キリスト教では13は忌み嫌われる数字ですが、仏教ではそうではないようです。

岩屋のかたわらに岩屋の千年杉といわれる杉の巨木があるとのことでしたが、こちらはかなり前に倒れて登山道の上に覆いかぶさっています。今は枝が切り払われ、幹だけが残っていました。その太さを見るだけで、相当の樹齢と思われました。IMG_1134
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白梅
二上山に登ってきました。近鉄南大阪線の当麻寺駅から出発しました。途中ふと横を見たら、路地の奥に白い花を咲かせた木が。一瞬、桜かと思ったくらいでしたが、路地を進んで近づいていくと梅の香りがしました。この時期桜はどう考えても早い。住宅地の中にぽんとこんな大きな梅の木が残っているのが、さすがに奈良だと感じました。IMG_1111
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真冬
耳成山の登山口から山口神社の鳥居をくぐり参道を進みます。本殿に参った後、反転して山頂に向かいました。この辺に道標はなくややわかりにくかったのですが、登った先に人影が見え、「山頂はこちらですか?」とたずねて登りました。

山頂の一画から西に二上山が見えました。ここから西に下るつもりが、行きと同じ道に戻ってしまい、そのまま下りました。後は帰路の大和八木駅を目指すだけです。IMG_0805
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