優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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北海道の最後の夜は白金温泉の「森の旅亭びえい」に泊まりました。こじんまりとした宿で、落ち着いた雰囲気でした。白金温泉は十勝岳の北西斜面に位置し、宿は斜面の地形を利用した和風数寄屋造りです。

夕食には地元産の魚、肉、野菜が使用され、どれも「美味しい」としか言えない素晴らしいものばかり。大浴場は小さめでしたが、部屋に露天風呂がある部屋もあるらしく、大浴場で他の宿泊客に出会うことはありませんでした。
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紅葉
「白金青い池」は天然の池ではなく、十勝岳の噴火に伴う泥流を防ぐための防災工事で作られた堰堤に水が溜まったものです。青い色は白金温泉の成分と美瑛川の成分が混じりあい、そこに光が当たって波長の短い青色が反射されることで生まれているといわれます。

景観を壊すという印象が強い防災工事で偶然こんな絶景観光スポットができるとは、不思議な話です。池に沿う遊歩道を歩けば池の中の立ち枯れの白樺や周囲の紅葉が水に映る様子を楽しめます。季節や天候によって水の色は変化し、冬は雪に覆われます。
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十月
「セブンスターの木」のすぐ近くには白樺の並木があります。この情景も絵葉書かポスターか何かで見た記憶があります。雪の風景だったかもしれません。

日本は陸地としての面積は巨大ではありませんが、中緯度に南北に長く広がる国土を持つため風景は多彩です。亜寒帯の北海道から亜熱帯の沖縄まで、海も山も大都会も島嶼もあります。まだまだ訪ねたいところはたくさんあるなあと行けば行くほど感じます。
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晩秋
美瑛町には観光ポスターに使われて有名になった場所がいくつかあります。この柏の木もそのひとつで、昭和51年(1976)に「セブンスター」の観光たばこのパッケージに採用されたことから「セブンスターの木」と呼ばれています。

これ以外にも「ケンとメリーの木」というものもあります。スカイラインのCMに使われたポプラの木です。丘と一本の木という日本の他の場所ではなかなか見られない景色が美瑛町ならではといえます。
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次に美瑛町の「四季彩の丘」へ行きました。美瑛は丘の町です。ゆるやかに起伏する丘が続き、そこにさまざまな作物や花が植えられ、それが大地をパッチワークのように彩っています。地形と人の営みが協同して作り出す独特の風景です。
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