優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:大中遺跡

嘴広鴨
考古博物館から狐狸ヶ池にかかる木橋を渡って駐車場に戻りました。池にはハシビロガモが来ています。ハシビロガモは北アメリカやユーラシア大陸の高緯度から中緯度で繁殖し、日本へは冬鳥として飛来します。名前のとおり幅広の嘴を持っており、それで水面のプランクトンを漉しとって食べます。
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短日
兵庫県立考古博物館では、古墳時代の準構造船を再現したものに乗ることができました。巨木をくり抜いた下半分と板を組み合わせた上半分の二段構造になっています。巨木は北米産の米松を使っているそうです。表面は手斧(ちょうな)で美しく仕上げられています。

実際に日本海側の諸寄海岸で船を浮かべたといいます。その当時の人々がどんな航海技術を持っていたのか、想像が膨らみます。各地から出土する遺物を見ればかなり昔から人は船で広範囲に移動し物と人の交流を行っていたようです。
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冬の沖
展望台からは真南に淡路島の西海岸も望めます。弥生人たちはイイダコ漁をしていたといいますから、沖に船を出して淡路島にも渡っていたことでしょう。
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銀杏落葉
展望台の足元を見ると、目の前で弥生時代の住居の復元作業が進められています。このようにしてひとつひとつ住居が復元されていったのでしょう。大中遺跡の全貌はまだ完全には明らかになっていないようです。
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冬陽
展望台からは南に播磨灘が見えます。このあたりは白砂清松が続く海岸線でしたが、高度経済成長時代に埋め立てられ今では海が遠くなっています。それでも南を見ると低い冬の太陽に照らされて海が輝いていました。
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冬晴
考古博物館まで戻り、まず展望台に登ってみました。古代の物見櫓を模して作られ、大中遺跡の景観に配慮していると同時に、展望台から遺跡の全体像を見渡せるようにもなっています。
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冬紅葉
別府鉄道跡の「であいのみち」を歩いていくとイロハモミジ、ヤマザクラ、ケヤキなどの紅葉が美しく、これがJR土山駅まで続いてます。大中遺跡とあわせると恰好の散歩コースではないでしょうか。
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紅葉散る
別府鉄道の軌道跡は「であいのみち」という遊歩道になっています。大中遺跡からJR神戸線の土山駅まで歩いてみました。1.1kmの遊歩道の両側には70種類以上の植物が植えられ、6つのタイムトンネルゲートが設けられ、歴史上の出来事の解説版も置かれています。
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小春日
ブロックの間に埴輪や土器を置いて焼き物を作っている人がいらっしゃいました。播磨町郷土資料館で土器つくりの体験講座が続けられており、そこで子どもたちが作ったもののようです。こういう施設があることで昔の人々の暮らしや工夫に思いをはせられるでしょう。

大中遺跡の弥生人は稲作を行っていたと考えられていますが、水田や米作りの道具はまだ見つかっていないそうです。一方で土器の「イイダコ壺」は数多く出土しています。海岸線は現代の埋め立て前の海岸線とほぼ同じと考えられ、大中遺跡からは直線で2kmほどです。イイダコは大中の弥生人たちの重要な食糧だったと考えられています。
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冬ぬくし
展示されている客車と機関車には自由に出入りできます。床も窓枠も木製の客車は昔懐かしさいっぱいです。ここでしばらく昼寝でもしたい雰囲気でした。機関車の運転席にも座ることができ、鉄道マニアの方にはうれしいのではないでしょうか。
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