優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:大和葛城山

秋朝日
今の病室は前の廊下から日の出が見えます。今の時期は金剛山のすぐ北にある大和葛城山頂あたりに昇ります。「夜が明けるのが遅くなりましたね」と夜勤の看護師さん。日の出の位置はさらに南へ移動していき、やがて金剛山の頂あたりから昇るようになるのでしょう。
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櫛羅ノ滝コースの名前の由来である櫛羅ノ滝は、下山口が近く感じられてきたところ、トレイルからわずかに西に戻ったところに流れ落ちています。修験道の祖・役行者は葛城の生まれといわれ、この滝で修行をしたと伝わっています。滝壺といえるようなものがないのは、ここも土砂崩れで埋まったからなのでしょうか。
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谷若葉
下山は櫛羅ノ滝コースをとりました。葛城山ロープウェイ山上駅に向かう道を通り、葛城天神社の前で右折します。最初はブナ林の中を下って行き、途中から植林の急坂に変わると階段が多く現れます。
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コースの中間地点で道が大きく崩落しているところに出会いました。台風で発生したがけ崩れと思われます。迂回するように新しい道がつけられています。毎年、台風の豪雨のためにトレイルは傷み、修復が欠かせないことでしょう。IMG_2974

石楠花
下山の前に白樺食堂の前の展望台から大和盆地を眺めました。日差しが強く、人々は日影になっているところを選んで座り、お弁当を食べたりしています。展望台の手すりから下を見ると、シャクナゲが咲いていました。IMG_2970
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薫風
つつじ園でお昼を食べ、頂まで戻ってみると、パラグライダーのフライヤーがひとり草原の上に座っていました。先ほど飛んでいたうちの一機がここに降り立ったのでしょう。これから再度離陸しようと構えているところでした。

目の前に吹流しがあり、それで風向きと強さを見て離陸可能と判断したらキャノピーを立てます。二度ばかり飛び立つ体勢に入っていましたが、風が思うようにならないのか、二度とも離陸を中断してしまいました。

キャノピーが立ち上がると、周囲にいた人達が注目して集まってきます。めでたく離陸すれば拍手喝采だったのでしょうが。このフライヤーはベテランのようでした。そうでなければここには降りてこないでしょう。もしどうしてもダメなら、キャノピーをたたんでロープウェイで降りることも可能です。IMG_2968


風薫る
トレイルの建物脇でツルニチニチソウが咲いていました。近縁種のニチニチソウは夏の季語になっています。地中海沿岸部原産の多年草で、園芸種として明治時代に渡来しました。

耐寒性、耐陰性、耐乾性に優れグラウンドカバーに最適といわれています。ニチニチソウには白、ピンク、赤紫、赤などの花の色がありますが、こちらは青紫あるいは白の花をつけます。
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五月末
大和葛城山といえば、山頂部分を真っ赤に染め上げるヤマツツジの大群落で有名です。「一目百万本」と言われ、その時期には葛城山ロープウェイには長蛇の列ができるそうです。最盛期は五月中旬と言われています。IMG_2963
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5月23日に標高931mの六甲山の頂でヤマツツジが咲いていました。これなら大和葛城山でもまだ期待できるのでは、と思っていました。期待しつつ頂から尾根の南にあるツツジ園へ向かいました。しかし、ツツジは9割がた終わり、最後に咲く種類のものがぽつぽつ残っているだけでした。ロープウェイの駅が空いていたわけです。IMG_2961
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水木咲く
山上のトレイル近くにミズキが咲いていました。ミズキはミズキ科の落葉高木で樹高は10m以上になります。新枝の先に多数の白い小さな四弁花を咲かせます。白い皿を伏せたように段々状に展開して見え、特徴があります。稜線からは大和盆地が望めます。お正月に登った大和三山の姿もはっきりわかりました。IMG_2960
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若葉
白樺食堂の前から右に折れ、林の中の道を登っていくとすぐにススキの原に囲まれた大和葛城山頂上です。頂は広々としています。IMG_2958
上空には数機のパラグライダーの姿がありました。近くにパラグライダーの飛び出し基地があり、そこから飛び立ったのかもしれません。空から山上をゆく人々の様子が見えるでしょう。風はほどよく快晴で、絶好のパラグライダー日和と思われます。IMG_2969

若楓
北尾根コースの展望場所から見えた大きなアンテナが現れ、その先の広場を抜けていきました。ここのカエデの新緑の中に、紅葉したような赤いカエデもありました。種類によってもともとこういう色なのでしょう。明るい緑と深紅のコントラストが印象に残ります。IMG_2957

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