タグ:天地真理
木枯やふわりふとんにくるまりぬ
暮早き空を惜しみて子ら遊ぶ
散る前にさらに鮮やか冬紅葉
◆冬紅葉
さて、天地真理を聴く日々が続いています。1stアルバムは71年12月21日(当時20歳)にリリースされ、デビュー曲『水色の恋』以外はすべて内外のカバーです。今は1曲単位の配信なので、アルバムという概念がなくなってしまったかもしれません。
この半世紀は音楽を聴く方法が大きく変化していった時代です。50年前はまだLPレコード、それを聴くための高価なステレオ装置が必要でした。カセットテープが一般に普及したのは70年代に入ってからです。
ウォークマン発売は79年。音楽を持ち歩けるようになりました。そしてCDは88年に発売。90年代に入ってインターネットが登場し、2010年代以降本格的にストリーミングが開始され、今ではそれが主流になっています。
さて、天地真理を聴く日々が続いています。1stアルバムは71年12月21日(当時20歳)にリリースされ、デビュー曲『水色の恋』以外はすべて内外のカバーです。今は1曲単位の配信なので、アルバムという概念がなくなってしまったかもしれません。
この半世紀は音楽を聴く方法が大きく変化していった時代です。50年前はまだLPレコード、それを聴くための高価なステレオ装置が必要でした。カセットテープが一般に普及したのは70年代に入ってからです。
ウォークマン発売は79年。音楽を持ち歩けるようになりました。そしてCDは88年に発売。90年代に入ってインターネットが登場し、2010年代以降本格的にストリーミングが開始され、今ではそれが主流になっています。
洗濯す冬の紅葉を眺めつつ
◆冬の紅葉
天地真理は現在に続く「アイドル」の系譜の最初の姿を作った人です。そのビジュアルに注目が集まりすぎ、歌の実力はほとんど顧みられていなかったようです。しかし、本家をしのぐのではないかと思うようなカバーも残しています。
さきにあげた『涙から明日へ』がそうですし、今回は『この広い野原いっぱい』を取り上げます。原曲は67年に森山良子(当時19歳)が発表しました。天地真理は72年9月21日(当時20歳)リリースのアルバムからです。
森山良子がやや淡々と突き放したように歌うのに対し、天地真理の歌は幸福感に満ち、とにかく明るく希望に満ちています。笑顔で手をふりたくなるような感覚なのです。これが天地真理の最大の魅力だろうと思います。
天地真理は現在に続く「アイドル」の系譜の最初の姿を作った人です。そのビジュアルに注目が集まりすぎ、歌の実力はほとんど顧みられていなかったようです。しかし、本家をしのぐのではないかと思うようなカバーも残しています。
さきにあげた『涙から明日へ』がそうですし、今回は『この広い野原いっぱい』を取り上げます。原曲は67年に森山良子(当時19歳)が発表しました。天地真理は72年9月21日(当時20歳)リリースのアルバムからです。
森山良子がやや淡々と突き放したように歌うのに対し、天地真理の歌は幸福感に満ち、とにかく明るく希望に満ちています。笑顔で手をふりたくなるような感覚なのです。これが天地真理の最大の魅力だろうと思います。
芳醇に香りぬ冬のチョコレート
◆冬
天地真理と岩崎宏美のカバー比較ですが、同じ年ごろで同じ曲を歌っているのは先の3曲程度です。岩崎宏美は2003年から「Dear Friends」シリーズで昭和の名曲をいろいろ歌っています。ただ、すでに40代半ばからの歌唱で、20代の頃とは声質が違っています。
歌手は身体が資本の仕事、声帯は消耗品です。最高の声質で歌えるのは10代後半から、長く見積もっても30代前半までくらいです。J-POP歌手の代表曲の大半はその時期に発表されたもので、その後の活動はその余波に乗っているといえるでしょう。
岩崎宏美は天才ですが、それでも40代半ばともなれば、天衣無縫のボーカルとはいかず、それまでに培ったテクニックで聴かせる歌手へと変貌しています。天地真理が残しているのは20代の歌唱であり、そこに彼女の魅力が結晶しているのです。
天地真理と岩崎宏美のカバー比較ですが、同じ年ごろで同じ曲を歌っているのは先の3曲程度です。岩崎宏美は2003年から「Dear Friends」シリーズで昭和の名曲をいろいろ歌っています。ただ、すでに40代半ばからの歌唱で、20代の頃とは声質が違っています。
歌手は身体が資本の仕事、声帯は消耗品です。最高の声質で歌えるのは10代後半から、長く見積もっても30代前半までくらいです。J-POP歌手の代表曲の大半はその時期に発表されたもので、その後の活動はその余波に乗っているといえるでしょう。
岩崎宏美は天才ですが、それでも40代半ばともなれば、天衣無縫のボーカルとはいかず、それまでに培ったテクニックで聴かせる歌手へと変貌しています。天地真理が残しているのは20代の歌唱であり、そこに彼女の魅力が結晶しているのです。
短日やコーヒー豆を挽き淹れる
冬の雨夜明けをさらに遅くする
広々と陽を受け冬を迎える田
街路樹の色づき初めし冬隣
◆冬隣
明日は立冬です。昨夜の嵐で少し気温が下がるかと思っていましたが、今日も昼間は汗ばむような気温でした。それでも山は紅葉が進み街路樹は色づき始めています。
最近、YouTubeで天地真理を発見しすっかりはまっています。私の場合YouTubeのサイドに表示される動画が、新しいアーティスト発見につながります。以前、音声合成AI岩崎宏美を楽しんでいましたが、チャンネルが消えてしまいました。
天地真理は1970年代前半に国民的ブームを起こした初代アイドルです。偶然聴いたのは『涙から明日へ』だったと思います。何と清冽で暖かい声でしょう。何度も聴きたくなります。原曲は堺正章が歌っています。どちらもいいです。
明日は立冬です。昨夜の嵐で少し気温が下がるかと思っていましたが、今日も昼間は汗ばむような気温でした。それでも山は紅葉が進み街路樹は色づき始めています。
最近、YouTubeで天地真理を発見しすっかりはまっています。私の場合YouTubeのサイドに表示される動画が、新しいアーティスト発見につながります。以前、音声合成AI岩崎宏美を楽しんでいましたが、チャンネルが消えてしまいました。
天地真理は1970年代前半に国民的ブームを起こした初代アイドルです。偶然聴いたのは『涙から明日へ』だったと思います。何と清冽で暖かい声でしょう。何度も聴きたくなります。原曲は堺正章が歌っています。どちらもいいです。