優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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忍野八海の池の水は富士山の伏流水であるため澄み切ってとてもきれいです。風が無く水面が波立たなければ、中を泳ぐ鯉が中空を泳いでいるようにすら見えるはずです。これも富士山の火山活動が生み出したものです。

駐車場が「村営」となっていたのも驚きでした。兵庫県にはずっと前から「村」はないからです。平成の大合併も乗り切って忍野村が「村」であり続けられるのは、この観光資源があるからなのかもしれないと思いました。
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忍野八海の景色は確かに素晴らしいのですが、大変な観光客で中池あたりは特に外国人で溢れていました。梅雨時の平日でこの混雑なら、夏休みともなればどれほどの人出かと想像するのも恐ろしいありさまです。

そこで、少し外れた忍野八海浅間神社へ足を伸ばしました。ほんのわずかな距離ですが、ここまでくる観光客はそれほどおらず境内は静かでした。神社の創建は大同2年(807)とされ、主祭神はコノハナサクヤヒメです。
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最後に忍野八海へ行きました。忍野八海は富士山の北麓に位置する忍野村にあり、富士山の伏流水が湧き出る八つの池です。湧水であるため池は澄みきって水底までよく見えます。富士信仰の古跡遺産などもあり、富士山の世界文化遺産としての構成資産に入っています。
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夏料理
富士スバルラインを降りた後は富士急ハイランドの隣にある「ハイランドリゾートホテル&スパ 富美の里 こころぎ」で昼食をいただきました。お造りや天ぷらなど一通りのものを食べた後、汁物の代わりに「吉田風うどん」というものが出てきました。

吉田うどんは富士吉田市周辺の郷土料理で、強い歯ごたえとコシが特徴です。山梨の郷土料理といえばほうとうが有名です。ほうとうは麺よりも野菜が多いのに対し、吉田うどんはその名の通りうどんがメインです。街を走ると「吉田うどん」の店があちこちにありました。
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万緑
小御嶽神社の境内からは山中湖が望めました。五合目と山中湖の間には陸上自衛隊北富士演習場があります。そのためか、富士山世界遺産センターにいたときにはオスプレイと思われる機影が上空を飛んでいきました。

富士スバルラインの五合目は標高2,300mで森林限界になります。富士スバルラインを登っていくと植生が標高にあわせて変化する様子を観察できます。有料道路に入るとアカマツが目につきシラカバもありました。森林限界手前ではカラマツがたくさん生えています。
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梅雨晴間
五合目には富士山大社小御嶽神社があります。承平7年(937)創建の歴史ある神社です。小御嶽は現在の富士山の土台となった山で、小御嶽と古富士が噴火を繰り返して合体し、いまの富士山を形作りました。主な祭神はイワナガヒメです。
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夏富士
レストハウスの中には105歳で富士山登頂を果たした五十嵐貞一さんの銅像があります。105歳なんて生きているだけでも凄いのに富士山に登るとは奇跡に近い話です。

登山者に占める外国人の数にも驚きました。観光客か登山客かは装備を見ればわかります。少なく見積もっても三割、アジア人で日本人と外見が似ている人を含めれば半数近くが外国人ではないか、と思いました。
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夏空
このころにはお天気はもっともよくなり、五合目から仰ぐ富士山頂の上には真っ青な空が広がりました。2002年に山頂へ登ったことがあります。そのときもお天気に恵まれ八合目で一泊して深夜に登頂を開始。夜明けに山頂に着いてご来光を見ることができました。

ご来光そのもの以上に印象に残ったのは富士山が朝日を受けたことにより、麓にそれが影となってあらわれる影富士の姿でした。日本の一番高いところにいるんだと実感しました。その後お鉢巡りをして下山しました。
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夏の雲
レストハウスの外のベランダからは富士五湖が眺められました。富士五湖と自分のいる場所との間を雲が流れていくのが見えます。「頭を雲の上に出し〜」の歌詞の場所にこんなに簡単に立つことができるのです。

河口湖と富士山五合目を結ぶ富士スバルラインは昭和39年(1964)に開通。前回の東京オリンピックの開催に合わせて作られたそうです。自転車や原付の通行も可能で途中坂を登っているサイクリストたちを何人も見ました。行きは大変ですが、帰りは楽勝です。
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夏富士
富士スバルラインを走り富士山五合目へ到着。多くの車と人でごったがえしています。ガイドさんから五合目名物として「富士山めろんぱん」を勧められたので、それを食べるべく「レストハウス」へ向かいました。

めろんぱんといっても街で売っているものとは味も形も全く違います。淡い黄緑色をした富士山型の焼きたてのパンで、注文するとトップにチョコレートパウダーと粉砂糖をまぶしてくれます。外はさっくり、中はふかふかでここでしか味わえない美味しさです。
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