優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:常行堂

冬の宵
奉納演奏のクライマックスは大講堂にしつらえられた大太鼓と僧侶の声明のコラボレーションでした。声明は荘厳な響きを持っていて、グレゴリアンチャントに通じるような雰囲気も感じました。

大講堂・食堂・常行堂という場の力、和太鼓の音、声明、それらが一体となって、この夜、この場だからこそ味わえる特別なものを生み出していました。
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冬暮色
和太鼓奏者・陽介は姫路市に拠点を置き、世界的に活躍しています。この日は、ふたりの和太鼓奏者、横笛奏者との奉納演奏を楽しませていただきました。

お腹の底に響いてくるような大太鼓の音、軽快な桶胴太鼓のリズム、横笛のメロディーが重なり合います。次第に暮れていく中、舞台が照明に浮かび上がっていくのが幻想的でした。
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短日
奉納公演が始まったころ、書写山の上を飛ぶ飛行機がありました。すでに地上は日が沈み影が覆っています。しかし、上空を飛ぶ飛行機はまだ日差しの中にあり、飛行機雲をひきながら青空の中を真っ直ぐ西へ飛んでいきました。
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短日
常行堂には五間の東向きの常行堂と北接する長さ十間の楽屋、その中央に張り出した舞台があります。大講堂の釈迦三尊像に舞楽を奉納するためのもので、今宵の和太鼓も奉納公演となっています。日没のころ、奉納公演は僧侶たちの声明で始まりました。
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冬うらら
常行堂(国指定重要文化財)は大講堂と向かい合って建つ室町中期の建築です。常行堂は、阿弥陀仏の名を唱えながら本尊を回る修行をするための道場です。本尊は安鎮作の丈六阿弥陀如来坐像(1005)で螺髪は瑠璃色をしています。
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