優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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彼岸花
台風14号崩れの温帯低気圧が太平洋に抜けた後、がっくりと涼しくなりました。「暑さ寒さも彼岸まで」を絵にかいたような天気の変化です。

今朝散歩しているとヒガンバナが田の畔で一本咲いているのを見つけました。厳しい残暑が去り、ヒガンバナも「やれやれ」という感じに見受けられました。
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彼岸花
昨日は彼岸の入りでした。例年ならこの時期には田んぼの畔などに一斉にヒガンバナが咲きます。しかし、今年は異例の厳しい残暑のせいか一輪も咲いていません。これほど暑い彼岸は記憶にありません。

未だに毎朝熱中症警戒アラートの町内放送があり、服装も真夏のままです。三連休にはお天気が崩れ、その後は気温が下がるとのことです。
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彼岸花
高砂神社を出た後は再び十輪寺まで戻り、境内の一画のベンチでティータイムにしました。その後、国鉄の線路跡をたどって国鉄高砂駅跡まで行くと、かたわらに白いヒガンバナが咲いていました。
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彼岸花
近大病院から南海バス、泉北高速鉄道・南海電車、阪神電車、JRを乗り継ぎ3時間以上かけて帰宅しました。最寄りの駅を出て徒歩で帰っていると、刈り取られた田があり、畔にヒガンバナが咲いていました。

ああ、やっぱりこれを見ないと自分の秋彼岸にならない、と思いました。海外旅行をよくしていたころ、そこから戻ってくると季節をひとつ損したような気分になったものでした。日本の季節の移り変わりは繊細で、二週間ほどではっきりと変わってしまいます。
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彼岸花
今日で彼岸が明けます。ずっと病棟の中で過ごしていましたし、病院の周囲には田畑がありませんから、遠目にすらヒガンバナの姿は見えないままでした。厳しい残暑もようやくおさまってきているようです。
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彼岸花
ヒガンバナといえば赤いものがほとんどですが、時々白い花も見かけます。ヒガンバナは中国から有史以前に渡来して日本で咲くようになったと考えられています。赤いものが原種で白いものは原種と黄色のショウキズイセンを交配して生まれました。

赤いヒガンバナは全国的に分布して繁殖力も強いのですが、白いものはそれほど強くなく、分布しているのも九州を中心とした西日本が主です。花の形は赤と同じですが、色が違うだけで随分趣が異なるものだと白いヒガンバナを見るたびに思います。
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彼岸花
こうしたイベント時の食べ物というのは、今更ながらに糖質てんこもりだと感じます。人類が大幅に人口を増やせたのは、穀物栽培を始めて糖質によって簡単にエネルギーを摂取できるようになったのが大きかったと思います。

狩猟採集の時代には果実の甘美な味わいは大変な魅力だったでしょう。今でもごちそうには糖質が欠かせず、美味しいことを「甘い」と言い、魅力的なことも「甘い」と言います。それだけにその誘惑を断ち切るにはよく考えて食べるものを選ぶ必要があります。
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曼珠沙華
ヒガンバナは曼珠沙華とも呼ばれます。遠くから見ると、葉がなくてべったり赤い印象ですが、近づいて一本だけの花をよく見てみると、複雑で美しい姿をしています。有毒植物で、田畑のあぜに植えられたのは、モグラやネズミなどの土に穴を掘る動物を避けるためとも言われています。
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