優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:御座候

今川焼
今川焼は小麦粉を溶いて円形の型に流し込み餡を包んで焼いた菓子です。江戸時代、文化・文政の頃、神田川今川橋辺の小店で売り出したのでこう呼ばれます。今も一般名称は今川焼かもしれませんが、姫路で今川焼と言っても誰もぴんときません。

地元の「御座候」が圧倒的なシェアを占め、あのお菓子は御座候だとみんな思っているからです。目の前で焼き上げの実演を見せてくれるのも楽しく、赤あんと白あんがあり、どちらかを指定して買います。熱々が美味しく、持ち帰って温めて食べるのも美味しく、姫路の名物のひとつだと思います。
DSC_0001



秋の夜
昨夜、車で走っていたら、路線バスの後ろになりました。そのバスが御座候のラッピングバスでした。
img_2
「御座候」といっても、姫路以外の地域の方には何のことかわからないと思います。これは、姫路市に本社がある御座候という会社の名前であり、そこの主力商品である回転焼の名前でもあります。「お買い上げ賜り、ありがたく御座候」からとられているそうです。548ee05a283978553b69f5e9
姫路の人は回転焼とか今川焼とかと聞いてもぴんと来ません。子どものときから御座候に親しんでいるので、あの食べ物は御座候とイコールなのです。小豆餡(赤餡)とインゲン豆の一種であるテボウ豆の餡(白餡)の二種類があります。目の前で焼いている様子を見せる実演販売もしています。5336d6a4ab4eaa5efa451254
お土産に買う場合、二種類が五個ずつ入ったものを買うのがポピュラーです。人によって好みがあるため、どこにどちらの餡のものが入っているか箱に明記されます。姫路のお菓子の代表格です。熱々を食べるのも美味しいですし、冷えたものを電子レンジで温め、表面をぱりっと焼いて食べるのもいいです。55c43542ad8e444b62c66624
姫路市内を走る神姫バスが、車体のラッピング広告に御座候を取り入れたときは話題になりました。バスの直方体の車体が御座候のパッケージそのままだったからです。時々このバスに出会うと、ラッキーという気分になります。

このページのトップヘ