優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:支笏湖

秋晴るる
国道沿いには湖のそばまでおりられるところがあり、そこから湖面越しに恵庭岳や風不死岳の姿を撮影できます。

その後はほぼまっすぐに続く信号の無い道を新千歳空港目指して走りました。今回の旅はすべてレンタカーでまわりました。北海道は雪のシーズン以外はレンタカーで回るのが最も効率よく旅ができると思います。
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錦秋
支笏湖の周りは、北を国道453号が、南を国道276号が走っています。これらは湖の東側で合流します。西側に道路は一応あるようですが、通年通行止めになっています。オコタンペ湖からはいったん支笏湖温泉方面に戻り、そこから湖の周囲で車の通行可能な終点である美笛キャンプ場まで車を走らせました。

支笏湖に流入する美笛川を渡った先にキャンプ場はあり、5月上旬から10月中旬まで開設されています。夏は湖岸にテントが立ち並ぶようですが、今は誰もおらず、時間が許すまでそのあたりの紅葉を楽しみました。
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冬近し
丸駒温泉からさらに国道を登っていくと、オコタンペ湖展望台に着きます。この先も道はあるのですが、通行止めになっていました。ここから西にオコタンペ湖を望むことができます。このあたりは漁岳周辺森林生態系保護地域となっています。

オコタンペ湖は北海道三大秘湖のひとつといわれます。支笏カルデラが形成された後、3万年前に恵庭岳の噴火によって流れ出た溶岩が川を堰きとめてできました。支笏湖からは300mの高地にあり、水は滝となって崖を流れ落ち、オコタンペ川として支笏湖に注いでいます。

湖は周囲6.5km、最大水深21.1m、アメマス、エドサンショウウオ、ザリガニなどが生息しています。周辺の森はエドマツ、トドマツなどの針葉樹とダケカンバ、ミズナラなどの広葉樹が混交する森林です。このあたり一帯が大雪山などの道央の針葉樹林帯から渡島半島の広葉樹林帯へ変わる重要な地域です。
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紅葉かつ散る
翠山亭で朝風呂に入ったとき、札幌から来られたという人からお勧めの場所として丸駒温泉を紹介してもらいました。国道453号をオコタンペ湖展望台に向かって走っている途中、丸駒温泉との表示を見て、その方向に行ってみました。

丸駒温泉は大正四年創業です。当時、恵庭岳の麓で硫黄の採掘がおこなわれており、そこで運搬をしていた馬が怪我をした時にこの温泉で癒したのが丸駒の名前の由来とか。当初は道がなく、湯治客は湖の向こうから船で通ったといいます。

現在もその当時の源泉かけ流しの露天風呂は支笏湖の湖面と同じ高さにあります。そこに入ると、目の前に支笏湖の湖面があり、湯の中の足元には砂利が敷かれています。湖面越しに風不死岳の姿が望め、湯にはそばから紅葉したカエデの葉が散ってきます。
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秋陽
支笏湖は上から見ると、中央部が少し狭くなった鼓のような形をしています。約4.4万年前に大噴火によって形成された支笏カルデラに水がたまったカルデラ湖です。当初は円形でしたが、北西に恵庭岳(1,320m)が、南東に風不死岳(1,103m)が噴出したためこのような形になりました。

最大深度は363m、平均深度265mで日本では田沢湖についで深い湖です。透明度は高く、環境省の水質調査で何度も日本一になっており、摩周湖やバイカル湖に匹敵する透明度です。陽がさしてくると湖面がエメラルド色に輝きます。洞爺湖とともに日本最北の不凍湖で真冬でも凍ることはほとんどないそうです。
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秋晴れ
雨があがると急速に晴れていき、最後まで雲がかかっていたのは恵庭岳(1,320m)の頂でした。恵庭岳はアイヌ語のエ・エン・イワ(頭の尖った岩山)から来ており、支笏湖一帯の最高峰です。頂上の東側には爆裂火口があり、今も白い噴気をあげています。

晴れてはきたものの、強風のため遊覧船は欠航するとのことでした。湖岸を散歩したあとはレンタカーに戻り、支笏湖の周囲をドライブすることにしました。支笏湖を車で一周できる道路はないため、行ける所までいって引き返すというパターンをとりました。
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晩秋
23日の夜の風雨は強かったようですが、朝にはほぼおさまっていました。支笏湖第一寶亭留翠山亭はこじんまりとしたホテルで、調度品が中国風のもので統一され、北海道の四季の山並みを題材としたシルクスクリーンが随所に飾られて落ち着いた雰囲気でした。

朝食の後ロビーで水出しコーヒーをいただきました。泊まった部屋の隣にもロッキングチェアなどが置かれたスペースがあり、中国茶を自由に味わえるようになっていました。

チェックアウトするころはまだ雨が少し残っていたので、荷物を車に置き傘をさして湖岸まで行きました。目指したのは山線鉄橋です。支笏湖から流れ出す千歳川にかかる小さな赤い鉄橋は、明治の末ごろ王子製紙によって建設されたものです。

発電所をつくり、支笏湖一帯の豊富な木材を苫小牧まで搬出するために敷かれた軽便鉄道の名残です。今は線路はすでになく、湖岸をめぐる遊歩道の一部として残されています。このあたりを散策しているうちに雨はあがり、雲が切れて青空が見えてきました。
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紅葉
昨夜は支笏湖温泉の宿に到着するころから雨になり、夜は風交じりでかなり激しく降りました。しかし、今朝には小降りとなり、宿を出るころには小雨がぱらぱらしている程度になり、湖畔を歩いているうちに雨はやんで急速にお天気が回復しました。

今日は一日支笏湖畔で過ごしました。支笏湖は最大水深363mで田沢湖に次ぐ第二の深さがあります。透明度が高く、日が差し始めると鮮やかな紺碧となる美しい湖です。北西側に恵庭岳(1,320m)がそびえています。

湖畔はいまが紅葉シーズン真っ盛りです。北国の紅葉の鮮やかさはさすがで、雨上がりの日差しに輝くようでした。湖を完全に一周する道路はなく、レンタカーで走れる範囲の道路をひととおり走り、紅葉を満喫しました。
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