既望
名月の翌日を十六夜といます。同じ意味の季語に「既望」があります。望は満月で、既にそれを過ぎたという意味です。今ほど天体観測が精密でなかった旧暦時代は、暦の上で十五夜が満月ということになっていました。

今年は十六夜が望であり、精密な天体観測ではこのケースは珍しくないということです。満月を眺めながらも言葉の上ではすでに満月を過ぎている、矛盾してはいますが、旧暦時代の暦は太陰太陽暦でかなりアバウトでした。

そのままでは季節と暦がずれていくので、何年かに一度閏月をはさみ調整していました。昨年は閏2月がありましたし、来年は閏6月があります。現在の太陽暦(グレゴリオ暦)では2月が1日増えると決まっていますが、閏月が様々というのも面白いです。
IMG_7842