優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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坂道を登って、さらに八十八段の石段を登りきると祇園神社です。清和天皇の貞観11年(869)、姫路の広峯神社から京都の八坂神社に牛頭天王(ごずてんのう)を分祠した際、その神輿が平野の地で一泊しそれを記念してここに社を建てたのが始まりです。

牛頭天王はスサノオノミコトと同一視され、祇園精舎の守護神とされています。このあたりの地名に祇園があったのはそういう縁だったのです。
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さらに有馬街道を北に登っていくと、「塞神(さえのかみ)広場」との表示があり、小さな松が植えられています。昔、このあたりに「塞神の松」と呼ばれる大きな松があり、和田の沖を行く船が舵取りの目印にしたほどだったと伝えられています。

ここ平野は福原京の中心地域であり、大輪田泊や福原荘・和田荘を見晴らすことができました。平清盛の邸宅はここにあり、平野殿と呼ばれていたと記録にあります。

平成6年(1994)、国道428号線拡幅整備工事にともなう発掘調査で、この広場のすぐ西側から底に石を敷く貴族の邸宅の庭園跡が見つかりました。宋からの輸入陶磁器や大量の土器から当時の貴族の生活をうかがうことができます。
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あちこちでモッコウバラを咲かせておられるお宅がありました。玄関の屋根あたりから咲き下りているものもあれば二階から一階にかけて咲いているものもあります。中国原産のバラで初夏の花ですが、神戸ではすでにあちこちで満開でした。

常緑のつる性の低木でバラながら棘がなく、扱いやすいこともあちこちで栽培されている理由でしょうか。確かに明るい黄色の花が雪崩を打って咲いているのは豪華で、見ていても気持ちがいきいきとしてきます。
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今日は雑節の春土用の入りです。雑節は二十四節気のほかに節分、八十八夜などさらに日本の季節を細かくつかむために設けられたものです。土用はそれぞれの季節の最後の18日間を指します。

もともと中国の陰陽五行思想に基づいており、春を木、夏を火、秋を金、冬を水とし、あまった土をそれぞれの季節の終わりに入れたという説が有力です。四季すべてにありますが、季語として歳時記に載っているのは夏の土用と寒土用だけです。

なぜなのか理由はわかりません。ただ、歳時記は六法全書のようなものではなく、その時々の実情に沿って便宜上「これをこの季節の季語としておこう」という約束ごとを集めたものといえそうです。
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一昨日から急に気温が高くなりソメイヨシノの開花も始まりました。見ごろは来週末あたりです。

目が覚めると足が強張っているのに気づきます。ずっとこういう状態ですが、眠っている間はそれから切り離されているのです。足先は触れてもほとんど感覚がないのに内部は強張って痛いという不思議な感覚です。

筋力低下はないので立ったり座ったり不自由はありませんが、足そのものの感覚が失われているためにバランスをとるのが難しいことがあります。
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ランチを終えた後、地下の「マザームーンカフェ」に席を変えて話の続きをしました。いくつかカフェがありますが、平日にもかかわらずどこも大勢の人でにぎわっています。

この店は関西一円に16店舗を展開しています。一番人気という苺のケーキは売り切れていたので、エンゼルというケーキをいただきました。シフォンケーキにキャラメルとホワイトクリームがマッチして美味しかったです。
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阪神電車の車両内には選抜高校野球大会と甲子園球場開場が今年で100年という吊り広告が掲げられていました。1924年は大正13年であり、関東大震災の翌年でもありました。この年は十干の甲、十二支の子にあたることから甲子園となりました。

今では高校生対象のコンテストが「〇〇甲子園」の名で呼ばれることも多く、すっかり普通名詞化しています。今年のセンバツは雨が多く日程に苦労しているようです。球場の多くがドーム化しており、甲子園もそろそろそういう時期では、と思いますが。
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兵庫県は標準時子午線が通っています。南から淡路、明石、神戸、三木、小野、加東、西脇、丹波、豊岡の十市です。山陽電鉄の人丸前駅近くにはそれを示す大きな看板が掲げられています。

このあたりはJR神戸線、山陽電鉄が並走します。ここを過ぎるとすぐに明石海峡大橋の全体像が目に入るようになります。
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四か月ぶりに近大病院の受診日でした。姫路の自宅から大阪狭山市の近大病院までは四本の電車とバスを乗り継いで出かけます。3時間近くかかるちょっとした小旅行です。いいお天気で沿線には梅や桃が咲き、春の景色を楽しみました。

入院時の検体を鹿児島大学に送って遺伝子検査をしてくださった結果をききました。すべての遺伝子に異常はないとのこと。これでmag抗体があることによるニューロパチーだとの診断がさらに裏付けられることになりました。
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最近見つけたジョヴァンニ・パイジェッロの一連のピアノ協奏曲が非常に気に入って聴き続けています。YouTubeのコメント欄に「彼は最も過小評価されている作曲家だ」との言葉がありました。

イタリア人以外ではほとんどの人が「YouTubeのおかげでパイジェッロという作曲家を知った」と書いており、私もそうです。その時代において彼は最も人気を博した作曲家のひとりでした。ナポレオンのお気に入りの作曲家でもあったようです。

それが彼の悲劇につながりナポレオン失脚後はすべての職から追放され、失意のうちに亡くなったとか。ここでピアノを弾いているMariaclara Monettiは彼の一族に連なる人だそうです。ご先祖のジョヴァンニはきっと喜んでいるでしょう。
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