優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:書寫山圓教寺

冬の夜
山を降りる前にもう一度ライトアップされている摩仁殿から紅葉を見ました。その後、バス道を通って山上駅まで戻りロープウェイに乗りました。もみじまつりのために午後8時すぎまで臨時運行され、ゴンドラから姫路市街の夜景を眺めることができました。
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冬紅葉
奉納公演が終わったころには冬の早い日はすっかり暮れて夜になっていました。境内の紅葉があちこちでライトアップされています。それらの楽しみつつ歩きました。山の上の夜間の冷え込みは強く、ダウンジャケットを持ってきていて良かったと思いました。
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冬の宵
奉納演奏のクライマックスは大講堂にしつらえられた大太鼓と僧侶の声明のコラボレーションでした。声明は荘厳な響きを持っていて、グレゴリアンチャントに通じるような雰囲気も感じました。

大講堂・食堂・常行堂という場の力、和太鼓の音、声明、それらが一体となって、この夜、この場だからこそ味わえる特別なものを生み出していました。
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冬暮色
和太鼓奏者・陽介は姫路市に拠点を置き、世界的に活躍しています。この日は、ふたりの和太鼓奏者、横笛奏者との奉納演奏を楽しませていただきました。

お腹の底に響いてくるような大太鼓の音、軽快な桶胴太鼓のリズム、横笛のメロディーが重なり合います。次第に暮れていく中、舞台が照明に浮かび上がっていくのが幻想的でした。
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短日
奉納公演が始まったころ、書写山の上を飛ぶ飛行機がありました。すでに地上は日が沈み影が覆っています。しかし、上空を飛ぶ飛行機はまだ日差しの中にあり、飛行機雲をひきながら青空の中を真っ直ぐ西へ飛んでいきました。
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短日
常行堂には五間の東向きの常行堂と北接する長さ十間の楽屋、その中央に張り出した舞台があります。大講堂の釈迦三尊像に舞楽を奉納するためのもので、今宵の和太鼓も奉納公演となっています。日没のころ、奉納公演は僧侶たちの声明で始まりました。
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冬うらら
常行堂(国指定重要文化財)は大講堂と向かい合って建つ室町中期の建築です。常行堂は、阿弥陀仏の名を唱えながら本尊を回る修行をするための道場です。本尊は安鎮作の丈六阿弥陀如来坐像(1005)で螺髪は瑠璃色をしています。
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大講堂は内・外陣に分かれ、内陣には感阿上人作の釈迦三尊像(986)が安置されています。もみじまつり中はこちらを拝観できます。蓮台に座した釈迦如来は人々の不安を取り除く施無畏印と願いをかなえる与願印を結んでおり、向かって右に普賢菩薩、左に文殊菩薩を従えています。
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冬浅し
本多家廟所の脇を抜けると空が広がり、三つのお堂がカタカナのコの字型に立つ広場に出ます。午後4時30分から常行堂で和太鼓奏者・陽介の「曼荼羅-MANDALA-」特別奉納公演が行われるため、広場には木製の長椅子が並べられていました。

大講堂は本堂にあたる建物でお経の講義や論議が行われる学問と修行の場です。室町中期(15世紀半ば)の建物で国の重要文化財に指定されています。奉納公演に備えて、正面に大太鼓が据え付けられていました。
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冬晴
摩尼殿を出た後、映画『ラストサムライ』のロケ地ともなった大講堂、食堂、常行堂がある広場を目指します。千年杉はその途中にあり、姫路市自然保護条例による保存樹に指定されています。

樹齢は推定で700〜800年、樹高35m、幹周り7.6mで保存樹の中でも最も樹高が高く、最も幹周が大きい巨木です。
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