2023年08月22日 秋空にどんと座りし鬼瓦 ◆秋空 多宝塔の脇から振り返ると本堂の屋根の上に鎮座した鬼瓦が見えました。鬼瓦の役目は日本式建築の棟の端から雨水が侵入するのを防ぐことです。魔除け・厄除けの目的もあります。 お寺で使われる鬼瓦は文字通り鬼の形相をしています。阿形と吽形があり、国宝の本堂にふさわしく、周囲の魔を払うようです。 タグ :#秋空#鬼瓦#朝光寺#加東市
2023年08月22日 秋光や境内最古の鐘楼に ◆秋光 多宝塔の奥には重要文化財の鐘楼があります。寺伝によれば永正年間(1504〜20)に赤松義村によって再建されたとあり、これは昭和30年(1955)の解体修理で確認された組物などの痕跡からも明らかです。 和様を基調とした折衷様式で、鎌倉時代末期の特色を留め、優美な天井の反りが見事です。また、箱棟をのせた寄棟造りに袴腰は全国的にも珍しい形態です。優美さと力強さがマッチした素晴らしい建築だと思います。 タグ :#秋光#鐘楼#朝光寺#加東市
2023年08月22日 浜縁より眺める秋の多宝塔 ◆秋 本堂の左手には多宝塔があります。慶長6年(1601)に池田輝政によって再建されたと伝えられています。さらに宝永7年(1710)には土岐頼殷がこれを修理したと露盤銘に記されています。全体には和様・唐様を混ぜた江戸中期ごろの手法が見て取れるようです。 慶長6年といえば、関ヶ原の戦いの翌年であり、池田輝政は同年から姫路城の大改修にも着手しています。 タグ :#秋#多宝塔#池田輝政#朝光寺#加東市
2023年08月21日 本堂に入るや残暑の薄れゆく ◆残暑 朝光寺の本堂へは自由に出入りできます。国宝にもかかわらず無料です。近隣の方がお世話をされているのか、連子窓を開けて風を通されている音が聞こえてきました。 靴を脱いで外陣に入ると空気がひんやりとしていました。天井が高く広々としていて風が通るため、涼しいのでしょう。内陣に入ることはできません。本尊は二体の木造千手観音立像で、そのうち西本尊は重要文化財ですから、他の場所に保管されていると思われます。 タグ :#残暑#朝光寺#加東市
2023年08月20日 初秋の海老虹梁を見上げおり ◆初秋 朝光寺本堂は方七間のどっしりとした建物です。正面向拝は江戸末期の文政12年(1829)に付け加えられました。向拝の屋根を支える柱を向拝柱といい、本屋の柱との間は曲がりのある水平材でつなぐことが多く、これを海老虹梁(えびこうりょう)といいます。 面白いなあと思いながら見上げましたが、後でリーフレットを読むと「そのため原形を損じているのが惜しまれる」とあり、文化財的にはこの部分が室町初期の折衷様式を壊しているとみなされるのか、と感心しました。 タグ :#初秋#海老虹梁#向拝#朝光寺#加東市
2023年08月20日 秋浅き国宝本堂正面に ◆秋浅し 石段を登り切って山門を入るとすぐ正面に国宝・朝光寺本堂があります。白雉2年(651)、法道仙人の開創とされ、裏の権現山山中に複数の平らに整地された場所があり、平安時代後期の軒瓦が採集されていて、ここが旧伽藍跡とみられています。 文治5年(1198)に現在地に移して再建されたとされ、現在の本堂は応永年間(1394〜1428)の建立です。室町時代初期の折衷様式で作られた寺院建築としては、日本で最大・最古級に位置づけられています。 タグ :#秋浅し#朝光寺#加東市
2023年08月20日 山門へ長き石段秋初め ◆秋初め つくばねの滝の手前から朝光寺山門への石段が始まっています。自然石を用いた50段の石段です。中央に金属製の手すりが設置されています。これが無い方が景観としてはいいでしょうけれど、参拝者の便宜を考えるとやむをえないことなのでしょう。 タグ :#秋初め#朝光寺#加東市
2023年08月19日 八月の流れをたどり滝に会う ◆八月 加東市にある朝光寺へ行ってきました。最初は場所がよくわからず、目についた大きな建物である朝光寺総持院へ行き、案内を乞いました。丁寧に案内してくださったうえ、二種類のリーフレットまでいただけました。 国宝・朝光寺本堂はそこからすぐのところで、道路脇の駐車場に車を停め、鹿野川の流れを渡って川に沿って歩いて行くと、やがて緑の中につくばねの滝が見えてきました。落差はそれほどありませんが、流れが三本に分かれた美しい滝です。 タグ :#八月#朝光寺#つくばねの滝#加東市