優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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栗の花
栗の花は六月ごろに開花します。ブナ科の花に共通する独特の生臭い匂いがあります。花は緑白から黄白色で、ひとつひとつは地味な花ですが、一斉に開花するので遠くから見てもよくわかります。

雌花は新枝の上部の葉腋から伸びる尾状の花序の基部につき、先端に雄花がつきます。雌花は三花が集まり、雌花のつく花序より下の葉腋からは雄花だけの花序が出ます。

自株の雄花の花粉は受け付けず、花粉は甲虫類、蝶、ハエの仲間などの昆虫によって運ばれます。あの匂いは昆虫たちを呼び寄せるサインなんでしょうね。
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栗の花
2020年の世界の合計特殊出生率は2.30です。60年前の1963年は5.33ありましたが、そこから一貫して下がり続けています。現在上位30位まではアフガニスタン以外すべてアフリカの国々です。第1位のニジェールは6.82で世界最貧国のひとつと言われています。

貧しく紛争が多く衛生状態もひどい国ほど合計特殊出生率が高いようです。生まれた子が元気に育つ保障がないから大勢産まざるを得ない多産多死の社会です。国が豊かで安全になればそれらは自然に下がり少産少死へと移行します。

日本でも1947年には4.5でしたが、1960年には2.0まで急減しています。乳幼児死亡率が激減し、結核が減って人々が長生きするようになったことが最大の原因でしょう。今は多産時代の最後の世代が後期高齢期に入り、世代分布の形が転換している過程です。
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