優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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この日は淡路在住の友人二人のうち一人の所有する古民家に宿泊することになっていました。洲本市五色町にあるお宅へ向かうために東海岸から淡路島を斜めに横切り西海岸へ出ました。

淡路島は島全体がなだらかな起伏をなした丘状の土地です。道すがらあちこちで見事な桜を多数見ました。山も里も桜色に染まり、このドライブだけで十分すぎるほどの桜を堪能しました。

古民家は友人の義理の両親のお住まいだったところです。建築士であるご主人が手直しし、古民家の雰囲気を残しつつ設備は現代風に生まれ変わっています。玄関へ入るとご主人が活けてくださった桜と菜の花に迎えられました。
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ソメイヨシノの並木がある堤の下にはまだ畑がところどころに残されています。そのひとつで春に植え付ける野菜の準備をしている人の姿を見ました。畑は草一本ないくらいにきれいにならされています。

畝にポールを立てビニール紐を渡して準備をされていました。豆類でしょうか。野菜を育てた経験は無いのでわかりませんが。視線を上げれば目の前に咲き誇るソメイヨシノ。これからは花吹雪も飛ぶでしょう。
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市川の堤防上に植えられているソメイヨシノが満開に近づいてきました。赤ちゃんを抱いたお母さんがそこへやってきて、いっしょに花を見ていました。赤ちゃんに花を触れさせたりして、赤ちゃんにとっては初めてのお花見です。

誰もが生まれて初めてお花見をした経験を持っているのだなあと思いました。それは記憶に残っていない時間ではありますが。
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姫路城の敷地内、三の丸広場のすぐ隣に姫路市立動物園があります。昭和26年(1951)にサンフランシスコ講和条約調印を記念して開園しました。今なら世界遺産の敷地内に動物園なんて考えられない話ですが、時代です。

当時は動物園が最先端の子どもの娯楽だったでしょう。つい6年前まで焼夷弾が降り注いだ場所に作られることが「平和」の到来を象徴したと思います。私も子ども時代に行ったことがあり、そのころはゾウやキリンもいました。

世界遺産認定後もこの動物園が別の場所に移転しなかったことが、むしろ驚きですらあります。ここに歴史的な建造物を再建する案もあったのではないかと想像します。将来的にはそのように変わる可能性もあるでしょう。
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前日に強風が吹いたため、空が明るく澄んでいました。三の丸広場に入ると桜は三分咲きでした。満開のときを何度も見ましたが、三分咲きというのもまた違う魅力があります。

開きだした花びらの周囲にまだこれから開く蕾がいっぱい並んでいて、人間で言えば青春期の初々しさです。

吉田兼好は『徒然草』第137段で「花は盛りに、月は隈なきをのみ、みるものかは」と述べました。日本人の美意識はむしろ、盛りや頂点以外を愛でるところに本質があるように思います。
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三月の最終日、姫路城へお花見に行ってきました。一昨日あたりから花冷えで開花の速度がゆっくりになっていたようですが、昨日は風がおさまってお花見には絶好のお天気でした。

外国人観光客の多さに驚きます。それでも京都などよりはまだ少ないのかもしれません。桜のシーズンに好天のもと、白亜の城郭を背景にお花見を楽しめるなんて最高でしょう。

平日にもかかわらず大天守への登城口には午前中から長い列ができていました。これがゴールデンウィークともなればどうなるのか。その頃は城には近づきませんが。
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市川の対岸にある山のヤマザクラが続々と花を開いています。今朝は山頂近くの花がかなり開いているのがわかりました。西側の増位山でもあちこちで咲き始めているのが一望できます。

本居宣長が「しきしまの大和心を人とはば朝日に匂う山桜花」と詠んだ姿そのままです。清々しく、潔く、気高い。ヤマザクラは日本に自生する野生種であり、太古の昔から日本人が峰を仰いで同じ思いを持ってきたはずです。
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姫路城へお花見に行ってきました。昨日はいいお天気で風はほとんどなくお花見には絶好の日和でした。山陽百貨店の地下でお弁当を買い、正面にお城を見ながら大手前通りを歩いて行きました。

平日の午前中だったので、まだそれほどの人出ではなく、大手門にかかる橋を渡って三の丸広場ごしに花の大天守を見上げました。いつ来ても何度来ても素晴らしい城です。
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去年までは住んでいるアパートの前に見事なソメイヨシノの木があったのですが、昨年の秋に切られてしまいました。そこで、今年は市川の土手の桜並木を堪能させていただきました。ウォーキングの人、犬を散歩させている人なども通ります。
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市川の堤防の上に作られた道に沿ってソメイヨシノが植えられており、咲いていく桜の向こうに川の流れを見ることができます。水がある風景というのはいいですね。人が水辺を好むのは水とともに生きてきたからでしょう。

生き物も多いですから、さまざまな野鳥の囀りも聞こえてきます。堤防の西側は人家が増えました。以前は水田や畑が広がっていたのですが、ほとんどなくなってしまいました。
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