優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:浅田真央サンクスツアー

うららか
土曜日と同じ北九州予備校前のバス停から臨時バスに乗りました。待っている間に他の観客の方と少し話をしました。おひとりは熊本の方でアイスショーは今回が初めてとのこと。「火の国定食を食べました」と言うと、即座に「馬刺しと辛子蓮根ですね」。もうおひとりは岡山から来られたらしく、抽選でもSS席なんて恐れ多くて申し込めない、という話でした。
IMG_1494




春の旅
ショーのMCはほとんどありませんでした。最初に真央さんが、ノンストップで行きましょう的なことを言って始まりました。甲高い早口で、彼女はアドリブ的なトークは得意ではないのでしょう。

今井遥さんは、もうすっかりなじんで見えました。スピードは凄いのに、静謐なスケーティングです。シングルで任されているプログラムもありました。彼女をサンクスツアーに誘ったことも真央さんの慧眼ではないか、と感じました。

舞さんの後に入るのに、全く無名のスケーターでは荷が重かったでしょう。昨年のツアーを見る限り、ツアーの主役は真央さんですが、それに次ぐ役割を果たしていたのは無良さんと舞さんでしたから。

かといって、有名であれば誰でもいいというものでもありません。しっかりと脇を固められ、なおかつツアーの雰囲気を壊さない人、今井遥さん以上の適役はちょっと思いつかないです。
IMG_1491


春の宵
サンクスツアーは他のアイスショーとは全く違う点がいくつかあります。その中でも最大のものは、始まったら最後までノンストップということです。

他のほとんどのアイスショーは、いわゆるオリンピックのエキシビション形式です。それぞれのスケーターが出てきて持ちプログラムを滑り、終わると観客の拍手を浴びて下がることが繰り返されます。

ところが、サンクスツアーはプログラムが全く切れ目無く続き、90分間常に誰かが滑っている状態です。さらにその半分に真央自身が登場し、ソロや群舞で滑ります。

演技で4分滑るのは1500mを全力疾走するに等しい体力が必要といわれます。インターバルをはさみながらとはいえ、40分以上を滑るのがどれほど大変なことか。

こういうことをやろうと計画し、演出まで自分で手がけ、最前列でも7,500円で観られるという破格の値段で提供することを可能にした浅田真央には驚くばかりです。この値段では、彼女の労力に見合う報酬はまず出ないだろう、と思います。

彼女は既存のアイスショーに出演し、ひとつかふたつのプログラムを滑るだけで十分な報酬を手にできる人です。それにもかかわらず、あえてこういうことをやる。浅田真央が「浅田真央」なのはこの辺りにあるのでしょう。
IMG_1493


春早し
浅田真央サンクスツアーは今年全国21ヶ所で開催が予定されています。最近、大阪での開催も検討されているとのニュースがありましたから、さらに増える可能性もあります。

熊本は宮城に次いで今年二ヵ所目でした。去年との一番の変化は姉の舞さんがツアーを抜け、代わって今井遥さんがメンバーに加わったことでしょう。そのことでプログラムがどのように変わったかがひとつの見所でした。

去年、埼玉で初めて見たとき、舞さんの存在感の大きさに改めて驚きました。あの華やかさはショーを盛上げるのに重要です。世界レベルの活躍歴があるスケーターでも、なかなか持っているものではありません。

舞さんのMCも貴重でした。開演までの注意事項を去年は舞さんの声でおこなっていました。今年はそれを無良崇人さんと林渚さんが担当していました。
IMG_1492


日永
アクアドームくまもとは、立派な会場でした。収容人員3,700人だとか。埼玉アイスアリーナの3倍以上のキャパシティです。SS席とS席は1階、A席とB席は2階と入場場所が異なっています。並んで待っているとID確認のアナウンスがあり、係員が観客の隣でそれぞれのチケットと身分証明書をチェックしていきました。IMG_1304 (1)
開演は17:00で、開場はその1時間前。席は3階で後ろから3番目でした。3階席があるということ自体、会場がかなり大きいことを示しています。会場が大きいことのメリットは寒さがそれほど厳しくないことです。埼玉は冷蔵庫の中のようでしたが、ここはそれほどでもなく、広島のひろしんビッグウェーブと同じくらいでした。IMG_1305


春風
Twitterにアクアドームくまもとまでの臨時バスが出るとの情報が出ていました。乗車場所は北九州予備校の前です。こんなことも簡単にわかるので、便利な世の中です。熊本駅前は工事中で、動線が複雑になっています。

北九州予備校前にはバス停があり、そこにサンクスツアーの看板が立っていました。淡いピンクとパープルを基調としたいつもどおりの真央カラーです。

すでに大勢のお客さんが待っており、係員も何人かいて整理にあたっていました。そこへ普通のバスがやってきました。このバスも会場まで行くとのことで、それに乗ることにしました。
IMG_1321



二月早や
「浅田真央サンクスツアー」のチケット、今回は二人で申し込んでいました。去年の当選確率が頭にあったため、四回公演のすべてに申し込んだら、三つの公演で当選しました。ダフ屋排除の結果でしょう。また、アクアドームくまもとは席も多いです。とはいってもSS、S、A、Bとある席のうち、三つとも最も安いB席。

さらにいっしょに行こうといっていた人が行けなくなり、急遽相方を探すことになりました。チケットに名前が記載されてID確認がおこなわれるため、丸ごとチケット転売サイトで売るわけにはいきません。身分証明書(運転免許証、パスポート、健康保険証など)を預けても問題が無い相手に譲るか、同行相手を探す形をとるしかないのです。

24日の二公演はすぐに相手が見つかったものの、23日は私がヘマをしたために直前まで相手が見つかりませんでした。半分諦めていたところが、熊本に着いてからスマホに連絡があり、何とか隣を空席にせずにすみました。

23日の公演は17:00開演でしたから、それまで時間はあります。まず熊本城へ行こうと考えました。「しろめぐりん」という熊本城のまわりを巡回するバスに乗ります。バスを待っていると目の前を市電が通り過ぎていきました。今年の大河ドラマ「いだてん」のラッピング電車です。

主人公のひとり金栗四三は熊本県玉名郡春富村(現:和水町)の出身です。あちこちでそれに関するのぼりや像を見かけました。大いに盛りあげようということなのでしょう。IMG_1223


春陽
2月23日、24日と熊本市へ行ってきました。「浅田真央サンクスツアー熊本公演」を見るためです。昨年はチケットがなかなか手に入りませんでした。ダフ屋が大量に買い占めた影響が大きかったようです。転売サイトで10倍を超える金額で売り出されていたのを見ました。

今年はダフ屋対策のため、購入者の氏名をチケットに印刷し、身分証明書によるIDチェックを入場時におこなうとのことで、ややチケットは入手しやすくなったようです。しかし、それでも会場によっては座席数が少なく入手が容易とはいきません。今回の会場であるアクアドームくまもとは大きい方だと思いました。

去年最初に行った埼玉アイスアリーナは客席が1000程度しかなく(一般リンクであり、公演を想定して作られていない)、今考えてもよくチケットが手に入ったものだ、と思います。今年は9月に兵庫県でも公演がありますが、チケットが手に入るかどうかわかりませんから、行けるところは行っておこうと今回の熊本行となりました。IMG_1221
姫路発6:29のみずほ601号(700系)鹿児島中央行きの新幹線に乗りました。今回は単独行だったので、自由席です。早朝でひとりくらいなら余裕で座れるだろう、と思っていました。ところが、乗り込んだ一両目はほぼ満席。なんとか三人がけの席の中央に空席を見つけることができました。新大阪6:00発、誰もが考えていることは同じです。

熊本着は9:02でした。九州新幹線に姫路から乗ったのは初めてでした。やはり新幹線の、特に「のぞみ」や「みずほ」が停まる駅同士の連絡は速い。近畿地方の和歌山へ行くより熊本へ行くほうが速いというのが現実です。私が乗ったのは700系でしたが、隣の番線に800系の車両が停まっていました。IMG_1222




厳島神社の平舞台から細長く先に突き出した部分を火焼前(ひたさき)といいます。祭典のときや船で訪れる参拝客を誘導するためにかがり火を焚いていたことによる、と言われています。ここには青銅製の燈篭があり、大鳥居の風景を撮影したり、記念撮影には絶好のスポットです。IMG_0377
浅田真央サンクスツアーの一行も公演前にここを訪れたようで、メンバーの川原星さんのInstagramに写真があがっていました。雲ひとつない快晴ですね。o1080107914298006208
@SeiKawahara

釣瓶落し
平和記念公園を出た後、隣のおりづるタワーの一階でお茶を飲みました。その後、今夜の宿泊先である広島文化交流会館まで、平和公園の中を歩いて行きました。「浅田真央サンクスツアー」の開始は午後6時でしたので、ホテルでしばし休んだ後、出かけました。

会場のひろしんビッグウェーブまではバスで本通りまで行き、そこからアストラムラインに乗ります。最寄の牛田駅を降りて道路を渡ると、入口までずらりと人の列ができていました。これほど大勢の人がふだん詰め掛けることはない場所でしょう。気候的には快適でしたので、のんびり並んで待ちました。IMG_0348
席はC席の壁際でしたが、会場が大きくはないので、リンクはよく見えました。前回行った埼玉アイスアリーナよりは一回り大きい印象です。埼玉アイスアリーナはひろしんビッグウェーブのスタンド席を全部取り払ったくらいの大きさしかありませんでした。よくチケットが手に入った、とあらためて思いました。IMG_0349
ショーが始まる前、会場が暗転すると、ショーのメンバーが幕の向こうで円陣を組んで「よし!」と気合を入れる声が聞こえてきました。

この日の公演は県外優先だったので、ショーの最初に浅田姉妹が「北海道から来られた方」とか「沖縄から来られた方」とたずねていました。いずれも「はーい」と何人もの手があがっていました。IMG_0350
ショーは80分間、休憩なしでノンストップで続きます。始まればあっという間に終わってしまいます。密度は濃く80分のうち半分は浅田真央自身が登場して滑ってくれますので、観客的には大満足です。埼玉公演のときとは少し内容が変わっていました。公演を続けながら、メンバー全員でよりよいものへと変化させていっているのでしょう。


このページのトップヘ