優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:無調音楽

寒晴
無調音楽のような人間の生理とかけ離れたものが20世紀にこれほど音楽界で歓迎されたのは、単に目新しかったからだけではありません。ナチスは無調音楽を排斥しました。それによって亡命を余儀なくされた作曲家もありました。

そのため、無調音楽は反ナチス抵抗運動の形を与えられ世界中に広まっていきました。戦後はそれに賛同することが反ナチスにつながるという風潮になりました。芸術は常に政治の影響を強く受けます。

20世紀を代表する芸術と言えば現代音楽、抽象絵画です。どちらもナチスからは否定され排斥されました。時代精神を映し出していたとはいえ、これほど受け入れられたのは、反ナチスという側面があったからです。
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寒中
20世紀に入るとクラシック音楽はロマン派から現代音楽に変わります。現代音楽は調性音楽から離れ、無調音楽、偶然性の音楽など、従来では考えられない技法を取り入れ、難解で親しみにくいものになっていきました。

バロック、古典派の時代まで作曲家は貴族や教会に属し、その求めに応じて作曲していました。それがロマン派以降は自分の感情に従うようになり、それが肥大化して20世紀に入ると大衆の好みから離れていきました。

心地よい旋律やリズムというのは人間の生理に基づいています。そこから離れるのは無理な話です。その間隙を埋めるように登場したのがポピュラー音楽です。録音の発達とともにこれが瞬く間に大衆の心をとらえました。
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