寒中
20世紀に入るとクラシック音楽はロマン派から現代音楽に変わります。現代音楽は調性音楽から離れ、無調音楽、偶然性の音楽など、従来では考えられない技法を取り入れ、難解で親しみにくいものになっていきました。

バロック、古典派の時代まで作曲家は貴族や教会に属し、その求めに応じて作曲していました。それがロマン派以降は自分の感情に従うようになり、それが肥大化して20世紀に入ると大衆の好みから離れていきました。

心地よい旋律やリズムというのは人間の生理に基づいています。そこから離れるのは無理な話です。その間隙を埋めるように登場したのがポピュラー音楽です。録音の発達とともにこれが瞬く間に大衆の心をとらえました。
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