優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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秋の陽
姫路港を出ると汽船はぐんとスピードをあげました。空は雲ひとつなく秋の日差しが穏やかな海面に反射しています。高度経済成長期から1980年代あたりまでの瀬戸内海は排水の影響で汚れていましたが、今は国立公園の名にふさわしい美しさを取り戻しています。

南へ向かう船から目をやると、航行する船の彼方に家島諸島の東端の上島が見えました。家島諸島には旧石器時代から弥生時代にかけての遺跡が見られ、すでにこの時代から人が住んでいました。
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秋の陽
高砂は加古川を利用した舟運と北前船の寄港地の交易拠点として繁栄しました。大崎家住宅、花井家住宅という明治時代後期の建築が残る通りを行くと、文政6年(1823)に建築された松宗蔵が残っています。

松宗蔵は「松宗」の屋号を持つ海運産物商である田尻家が商品を収蔵する蔵として使っていました。外は白漆喰と板壁、内部は荷物などで傷がつかないように上部まで板が貼られていたといいます。

松宗蔵の背後の堀川は、加古川と繋がっており、堀川沿いに蔵が軒を連ね、ここに舟が入ってきて荷物を揚げ降ろししていたようです。百間蔵や番所の跡も残っています。
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秋の陽
昨夜、病室を変わることになりました。新しい病室は新館の廊下に面しています。今までは給湯室や洗面所のすぐそばだったので便利でしたが、少し離れることになりました。病室の並びとして、ナースステーションに近い人ほどケアの必要な人が多いです。
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秋の陽
午後の日差しが南西側の部屋に入ってくるようになりました。もう少しすれば正午でも部屋に陽が入るようになります。夏至の頃は日の出の太陽光が北東側の部屋奥深くまで入ります。処暑を過ぎ、すでに日の出の太陽はわずかに部屋の壁を照らす程度になりました。

そして、午後の日差しが南西側の部屋へ入り始め、南西に見える増位山の山稜を下るように日没の位置が南へと移っていきます。
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