優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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秋深し
バンガローの建物跡には洗面所なのか風呂場なのかわかりませんが、タイルが残っていました。今ではあまり見ることもない昭和感漂うタイルです。駐車場らしきものが傍らに残っていたので、建物は全部で五棟あったようです。
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秋深し
古くからある集落の墓地へ行くと、一番目立つ位置に戦死者の墓があります。特徴的な四角錐をしていて一目でそれとわかります。側面に亡くなった場所と日時、享年が刻まれています。

ここでも10人ほどの墓石が並んでいました。亡くなったのは中国大陸か太平洋の島々、年齢は20代が大半です。どこの墓地でもだいたいこういう感じですから、いかに大勢の若い人が亡くなったか、日本全国なら目がくらむような数です。

中にブーゲンビル島がありました。可愛らしい名前だと思って調べてみると、とんでもない話で、「墓島」と呼ばれるほどの悲惨な戦いが1年9か月に渡って繰り広げられています。日本側の戦死者2〜3万とされ、連合軍の10倍以上の死者数です。
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自然学校最後の夜はボンファイヤーです。三日月が沈みあたりが暗闇に包まれる頃、芝生広場の一画にある焚火場で始まりました。みんなで呼んだ火の神が組み上げられた木に点火します。そこからの進行はキャンプリーダーの二人が担いました。

彼女たちはゲームなどを盛り込みながら子どもたちを盛り上げていきます。最後はプラスチックカップに入れたキャンドルを歩道の両端に並べるキャンドルサービスをおこなう予定で、私たちもチャッカマンを手に待ち構えていました。

ところが、その夜は風が強く火が消えてしまうことがわかり、中止せざるをえませんでした。それでも子どもたちはとても感動し、大勢が泣いていました。ちょっとやんちゃ気味の子の方がおいおい泣いているのが印象に残りました。
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秋深し
自然体験センター前の湾は南西に向かって開いており、宿泊する棟は背後の山の斜面に建てられています。太陽は山の向こうから昇って、小豆島の方向に沈みます。瀬戸内海は波が静かで、特に凪の時間帯は湖かと思うような海面になります。

湾の西側の入口周辺には養殖いかだが並んでいるのが見えます。昨日着いた船着き場の入口にも同様のいかだが見られました。カタクチイワシを育ててカツオ漁用の餌として販売しているのだそうです。
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工楽松右衛門旧宅は本瓦葺き木造2階建の江戸時代後期の建物です。1階は通り庭に井戸や炊事場があるほか9部屋が、2階には7部屋があります。平成28年(2016)に高砂市が工楽家より旧宅の寄付を受け、可能な限り当初の建築様式に復元しています。

1階玄関土間から上がっていく中の間の床板は釿(ちょうな)で仕上げられていました。2階へあがる階段からは土間吹き抜け部分の太い梁が見えます。
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窓からは道を隔てて工楽松右衛門旧宅の屋根瓦が見えます。室内に下がる照明や各所におかれているアンティークの飾り棚もいい雰囲気を醸し出しています。古い道具がたくさんあるため、小学生以下のお子さんはご遠慮ください、と記されていました。
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高砂銀座商店街を抜けると国鉄高砂線高砂駅跡地に出ます。加古川流域の貨物と人の輸送のためすでに設立されていた播州鉄道が、大正3年(1914)さらに延伸され、高砂と加古川を結ぶ路線としてここに高砂駅ができました。

これによって加古川の舟運は終焉を迎えました。昭和18年(1943)6月、国有化され国鉄高砂線になりました。戦後、沿線への企業進出によって活気を呈していましたが、やがてモータリゼーションの進展により貨物・旅客輸送量が減少していきます。

昭和59年(1984)に国鉄高砂線は廃止され、高砂駅跡は車輪のモニュメントを配置した小さな公園になっています。これも時代の流れ、栄枯盛衰、諸行無常です。
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ダリアは夏の花ですが、「四季彩の丘」ではまだたくさんきれいに咲いていました。品種によってはかなり低温になるまで咲くのかもしれません。雪が来るまでこの姿のまま咲き続けるのでしょうか。
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富良野では、1950年代終わりから60年代にかけてラベンダーの栽培が盛んとなり、ピーク時には250戸の栽培農家がありました。しかし、1972年から貿易の自由化と合成香料の進歩により、ラベンダーオイルの価格が急落。ラベンダー農家は「ファーム富田」のみになってしまいました。

1976年、国鉄のカレンダーにラベンダー畑が採用されたことをきっかけに観光客が訪れるようになりました。さらにドラマ『北の国から』が人気を呼んだことから観光客が増え、夏のラベンダーの最盛期には周辺道路が大渋滞するほどになっています。
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先日、増位山の頂でアサギマダラを見ました。この蝶はふわふわと優雅に飛ぶ姿からは想像できないほど長距離の渡りをします。秋には日本本土から南西諸島や台湾まで飛び、初夏には少数ながら逆のコースを渡ってきます。大型の蝶で、一度見ると、独特の飛び方もあってすぐに見分けがつきます。
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