色変えぬ松
国鉄高砂線跡地から線路跡と思われる道を南へ少し行くと西側に十輪寺があります。弘仁6年(815)弘法大師が創建したと伝えられ、後に法然上人が再興して浄土宗に転じました。町歩きガイドに連れられて20人ほどの団体が来ている隣で話をきくことができました。

鎌倉時代に梶原景時の系統が鎌倉からこちらに来て、豪商となり一帯の支配的存在になったとか。歴史では、誰それが滅ぼされた、といっても血族全員が滅ぼされることはなく、誰かは落ちのびて別の土地で裏の歴史を作る、といった意味の話で興味深く思いました。

考えてみれば教育を受けて、文字の読み書き、計算などができる人は今とは比べ物にならないほど貴重だったはずです。頂点の権力争いから外れて地方に行けば、有力者になれたのでしょう。高砂は松の名所であり、寺の境内にも保存樹として立派な松がありました。
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