優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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銀杏落葉
天地真理と藤圭子は同い年なんですね。天地真理は51年11月5日、藤圭子は同年7月5日生まれです。藤圭子の声もYouTubeで聴いて、いいなあと思っていました。彼女たちが活躍したころは歌番組の隆盛期で、演歌もJ-POPも全部「流行歌」でした。

藤圭子の方がデビューはやや早い69年、つまり18歳になったばかりで『新宿の女』を歌ったわけです。天地真理のデビューは71年10月の『水色の恋』なので20歳直前です。二人とも歌と容姿があいまって爆発的な人気を獲得しました。

天地真理は元祖アイドルであり、後のJ-POPの源流のひとりになります。藤圭子の娘は宇多田ヒカルです。母娘そろって日本の歌謡史に大きな足跡を残す稀有な存在になりました。
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稲妻
『別れの朝』を聴いた5人の歌手のうち、存命なのは高橋真梨子だけです。前野曜子はアルコール依存症の果てに40歳で、藤圭子は精神疾患を患って62歳で、テレサ・テンは気管支喘息発作のために42歳で、朱里エイコも精神的な不安定を抱えつつ56歳で、それぞれ亡くなっています。

大きな才能を授けられるというのは、荒馬に乗るようなものなのかもしれない、と思います。乗りこなせば素晴らしい経験ができるけれど、乗りこなし続けるには困難も多い。その人が才能を持っているというよりも、むしろ才能がその人を選んだ、選ばれてしまった、とでも言いましょうか。
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