優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

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日が昇ってくるといっせいにクマゼミが鳴き始めます。昨夜の間に地中から出て脱皮し、羽を伸ばして成虫になった蝉も朝日を浴びて最初の一声をあげていることでしょう。

幼虫として数年単位を地中で暮らす蝉にとって、成虫になったらそれは蝉の一生の集大成の時季です。あと数週間で命は終わりですから、精一杯鳴いて(雌は鳴きませんが)この世を謳歌しているのだなあと思うと感慨深いですね。
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朝、玄関先にアブラゼミがとまっていました。近づいても逃げようとはしません。よく見ると翅は傷ついて羽化からかなり時間がたった個体のようでした。しかし、手で触れるといったん地面にひっくり返り、起こしてやると急に羽ばたいて飛んでいきました。
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山から朝日が顔を出すのは午前5時50分ごろです。その頃には蝉の声が聞こえ始めます。クマゼミの声がほとんどです。この時間帯から午前10時頃までが最も盛んに鳴きます。最盛期は家全体が蝉の声に埋まっているような、そんな感覚を受けます。
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