優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:金峯山寺蔵王堂

万緑
蔵王堂のすぐ南に柵に囲まれて四隅に桜が植えられた「四本桜」と呼ばれる場所があります。元弘3年(1333)、後醍醐天皇の皇子、大塔宮護良親王が吉野山で挙兵した際、鎌倉幕府の大軍に攻められて蔵王堂にたてこもり最後の酒宴を開いたところです。

その脇を抜けて車道へ出、修理中の仁王門を覆う建屋の下を通って湯川屋へと戻りました。雨上がりの吉野の山々が一望できました。
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僧侶六人ほどが仏壇の前に並び勤行が始まりました。中心になる僧侶がお経を唱えながら手でいくつかの印を結びます。お経の他にコロナ退散や百日回峯行の成就を祈られたりしているのがわかりました。途中、一般参加者が焼香する時間も設けられていました。法螺貝を吹いたり大太鼓を叩いたりといった修験本宗独特の勤行もあり、興味深かったです。
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青葉
朝6時30分から蔵王堂で朝の勤行がおこなわれるというので、参加させていただきました。雨は夜の間にあがり風もおさまって蔵王堂の扉は開け放たれていました。

修験道は白鳳年間(七世紀後半)に役行者によって始められた日本独自の宗教で、金峯山寺はその総本山です。紀伊山地の山に分け入って修行し、自然を敬い、神仏を敬うという日本の宗教の原点の姿が残っています。
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さみだれ傘
この日の宿は吉野荘湯川屋でした。チェックインにはまだ早かったのですが、荷物を置かせていただき傘をお借りしました。折り畳み傘を持っていましたが、風が強くなっており心もとなかったのです。

ここから金峯山寺蔵王堂までは歩いて10分ほどです。国宝の仁王門は修理中で、すっぽり覆われています。雨はほんのわずかだったものの、強風で傘をさしているのが大変でした。蔵王堂も強風を避けるために正面の扉をほとんど閉め切っていました。
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