優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

タグ:鮎

パラソル
且緩々」のある夢前町山之内は姫路市の最北部、中国山地にかかるあたりです。レストランの建物は旧山之内幼稚園のもので、隣には旧山之内小学校の校舎もあります。過疎化が進み、周囲には空き家が目立ちます。こういう形で施設が再利用されるのは地域にとって望ましいことでしょう。

夢前川の最上流部で鮎釣場があります。足を浸して食事をしているすぐそばを小魚が泳いでいます。小さなお子さんを連れた家族の姿も見られました。川の中で食事を提供するというアイデアは素晴らしいと思います。コロナ対策、清流で手軽なキャンプ気分も味わえます。
IMG_5422





レストランの建物で冷やし素麺、天ぷら、鮎の塩焼きなどをいただき川べりまで自分で運びます。川の中にパラソル付きのテーブルと椅子が据えられています。日差しはパラソルでさえぎり足を水に浸せば意外なほど涼しいのです。

冷やし素麺の器には氷が入っており、涼感が感じられました。まず鮎の塩焼きからいただきました。焼きたての香ばしい味わいが口の中に広がります。天ぷらの衣は米粉だとか。
IMG_5421




会席料理の焼き物は鮎の塩焼きでした。鮎がそのまま泳ぎだしそうな姿で出てきたのには驚きました。串を打たれたわけでもなさそうなのに、鮎の躍動する姿が表現されています。
IMG_5297




チェックイン時間を過ぎたので宿に戻りました。吉野荘湯川屋の建物は吉野建(よしのだて)という様式で建てられています。谷の斜面を背にした木造建築で正面からは二階建てで玄関は一階のように見えますが、建物は谷に向かって下方へ二階、三階となっています。この独特の様式が吉野の景観を形作っているのです。

吉野に宿を開かれて300年の歴史があり、玄関には嘉永元年(1848)に湯川屋のことが書かれた「芳野日記」が飾られています。あずけていた荷物はすでに部屋に運ばれており、案内された部屋には鮎を描いた掛け軸がかかっていました。
IMG_5317



このページのトップヘ